アウトドアを楽しむために、山や森で読みたくなる本ランキング

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更新日:2012/8/13

 夏本番!すっかりアウトドア人気が定着したようにも思える昨今。日常から少し離れ、夏の思い出の1コマとして、自然の醍醐味を味わいつつ家族やカップル、友人同士でアウトドアを楽しむ人も多いだろう。
そこで今回は、アウトドアスタイル・クリエイターとしてご活躍の四角友里さんに“アウトドアを楽しむために、山や森で読みたくなる本ランキング”を紹介してもらった。

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■1位『センス・オブ・ワンダー』 レイチェル・カーソン/著 上遠恵子/訳 新潮社
『沈黙の春』で知られるレイチェル・カーソンが、最後に手掛けた作品。美しさを感じる心や探究心の大切さを、大自然に触れた子どもの反応を描くことによって読者に伝えている。

■2位『よあけ』 ユリー・シュルヴィッツ/作・画 瀬田貞二/訳 福音館書店
湖に夜明けが訪れる様子を描いた絵本。暗から明への展開がドラマチックで、選者の四角さんは「自然の中に、美しさや感動が潜んでいることに気付かせてくれた一冊」と語る。

■3位『神々の山嶺(いただき)』(上・下) 夢枕 獏 集英社文庫
「人はなぜ山に登るのか」というテーマに迫る山岳小説。主人公の登山家・羽生丈二は、前人未到の“エヴェレスト南西壁冬期無酸素単独登頂”に挑戦する。柴田錬三郎賞受賞作

■4位『森の絵本』 長田 弘/作 荒井良二/絵 講談社
「だいじなものをさがしにゆこう」といった呼びかけや、鮮やかな色づかいが印象的な森が舞台の絵本。四角さんは「森がいろんなことを教えてくれることがわかる」とコメント。

■5位『落ち葉(おちば)』 平山和子/文・絵 平山英三/構成・写真 福音館書店 
長野県・黒姫山の山麓で暮らす著者の平山夫妻による、実物大の落ち葉の水彩画と写真で構成された絵本。“紙上の落葉美術館”と評判の一冊で、落ち葉の美しさに驚かされる。

■6位『大地と海 あなたと私』 J・パトリック・ルイス/作 クリストファー・キャニオン/絵 橋本 和/訳 エヌ・ティ・エス/発行 みくに出版/発売
四角さんが「この本を読むと、自然と人間の関係を見つめ直すことができ、人も自然の一部だとわかる」と語る絵本。自然が発するメッセージや生き方のヒントが綴られていく。

■7位『いま生きているという冒険』 石川直樹 イースト・プレス
高校時代のインド一人旅から、熱気球での太平洋横断挑戦まで、冒険家・石川直樹のあゆみがわかる一冊。少年時代から変わらない、冒険への純粋な好奇心が伝わってくる。

■8位『地球の上に生きる』 アリシア・ベイ=ローレル/著 深町真理子/訳 草思社
1970年に刊行され、現在も世界中で読まれているスローライフの名著。手書きの文字とイラストで、自然と共生する方法が紹介されている。アウトドアで役に立つ知識も多数。

■9位『森のお店やさん』 林原玉枝/文 はらだたけひで/絵 アリス館
森に住む動物たちが、各自の特技を生かしたお店を開店。そこで繰り広げられる心温まるエピソードをまとめた短編集。「こんな世界があったらいいなぁ」という想像が広がる。

■10位『デイリーアウトドア 自然とつながって心ゆたかに暮らそう』 四角友里 メディアファクトリー
ランキングの選者・四角さんの著書。四角さんの経験を元に、アウトドアを気軽に楽しむためのコツや、自然と親しむナチュラルライフを始めるヒントが、清々しい文体でまとめられている。

文(ランキング部分)=澤井 一
(ダ・ヴィンチ8月号「その道のプロに聞く! ダ・ヴィンチなんでもランキング」より)