“ブラを捨てた”アイドルが、世界一周・女一人旅に挑む

暮らし

更新日:2012/8/14

 世界一周・女子一人旅を果たした歩りえこさんの新刊『ブラを捨て旅に出よう 貧乏乙女の“世界一周”旅行記』(講談社文庫)は、約2年間かけて地球を走り回った旅のなかから、特に印象に残った21カ国をリストアップしたもの。旅の間にひったくり1回、恐喝1回、レイプ未遂2回、首絞め強盗1回、集団痴漢1回、ノーマル痴漢100回以上に遭遇。セクハラや客引きらにも負けず、優しい人々との一期一会を大切にしながら全力で旅を生き抜く姿に共感できる。

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 ダ・ヴィンチ9月号では、旅文庫特集にて歩さんへのインタビューを掲載。彼女の、旅の原点となる本はなんだったのだろう。
「中学生の頃に初めて読んだ、『深夜特急』です。こういう旅をする人がいるんだって、すごく衝撃的でした。そして、匂いまで伝わってくるような描写がすごすぎて。惹きこまれました」

 世界一周旅行にも同書を持って行った、歩さん。ほかにも、旅で欠かさないことがあるという。
「現地の方に親切にしていただいたときに、必ずその土地の言葉で『ありがとう』と言うようにしています。現地へ行く途中でガイドブックを見ながら覚えて(笑)。発音がむずかしくても、一番ダイレクトに気持ちが伝わります」(歩さん)

 新刊『ブラを捨て旅に出よう 貧乏乙女の“世界一周”旅行記』で、ラオスを取り上げた理由は?
「喧騒があるのが東南アジアの魅力の一つだと思いますが、その正反対の国だなというのが印象的で。みんな、のんびりしていて、物を売る人が何にも押し付けてこない。“のほほん、はんなり”という世界観で、京都みたいだと感じました」(歩さん)

 アジアで最も思い出に残る地は、スリランカ。
「ジャングルのなかの、屋根もない家で、20人くらいの大家族と約2週間暮らしました。そこで、“人間本来の生活”を体感できたんです。原始的な生活を経験して、自分の価値観が変わりました。ナチュラルに、飾らずに生きればいいんだって」(歩さん)

 本誌ではインタビューのほかにも、旅にまつわる文庫を多数紹介している。

文・構成=あつしな・るせ
ダ・ヴィンチ9月号「文庫ダ・ヴィンチ アジア魅惑の旅文庫」より)