「Sake」じゃ通じない…外国人が困惑する“日本酒のミステリー”

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公開日:2021/6/22

「Sake」じゃ通じない…外国人が困惑する“日本酒のミステリー”

日本酒の呼び方には謎がいっぱい

ここ10年ほど、海外では和食の浸透に合わせて日本酒の人気が高まっている様子。「日本酒造組合中央会」が2020年2月に発表した「2018年度(1~12月)清酒輸出総額」のデータによると、日本酒の輸出総額は約222億円に到達。10年前と比べて数値が約3倍にまで膨れ上がっており、とくにアメリカにおいて高い需要が存在するようです。

 現地では日本酒に対して「Sake」「Japanese Sake」など、独特の呼称が定着しているそう。しかし国内と国外ではまだまだ文化的なギャップが大きいのか、2019年12月にはTwitter上で「日本のバーで『Sake』をくれと言っても通じない」という海外の声が紹介されていました。

 元々その声は海外の通販サイトで見かけたものらしく、ツイート内では「ライスワインが飲みたいなら『日本酒』と頼まないといけないのに、なぜかラベルには『清酒』と書かれている」という矛盾も指摘されています。

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 日本酒の“謎”に直面した外国人のリアクションに、ネット上では「知り合いの外国人から似たような愚痴をよく聞いてる」「たしかに清酒って書かれてるラベルと日本酒って表記が混在してるのは謎すぎる…」「Sakeをサーキィと発音してるから通じないのかもしれない」など様々な反応が上がっていました。

 ちなみに「清酒」は酒税法上の表記を採用したもので、意味としてはほとんど「日本酒」と同じ。ただし国税庁が定めた日本酒の「地理的表示」によると、米および米こうじに国内産のお米を使用し、国内で製造された清酒にかぎって日本酒と呼称できることになっています。

海外で使用されている“ちょっと変わった日本語”

 日本酒がSakeと呼ばれているように、海外には少しだけ違った意味で使用されるようになった日本語が存在します。たとえば「Manga」という表現が、海外のコミックから日本のマンガを区別するために用いられているのは有名な話。さらに海外のマンガ好きの間では、少年マンガや少女マンガがそのまま「Shonen manga」、「Shojo manga」と呼称されているようです。

 また「Kaizen」は「トヨタ自動車」が国外に広めた日本語。これは単なる「改善」を意味する言葉ではなく、現場の人間が知恵を働かせて無駄を省いたり、効率化を図ることなどを指しています。

「Sensei」もそうした日本語の一種で、とくに武道の師範を指すことが多い模様。最近ではアドビ システムズが新たな機能に「Adobe Sensei」と命名したことも話題を呼びました。

 グローバル化の進展で、今後もますます日本の文化が海外に影響を及ぼしていきそうですね。

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