新人×ベテランのペアがカギに!? スキル継承も期待できる「ペア就労」

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公開日:2021/6/23

新人×ベテランのペアがカギに!? スキル継承も期待できる「ペア就労」

新人従業員と高齢従業員が組むメリットって?

 ペア就労とは、その名の通り2人1組の働き方。一般的には高齢の従業員と若年の従業員がペアになって、同じ業務に携わります。新人教育と高齢従業員の補助を兼ねた、一挙両得の制度。どうしても手間がかかってしまいがちな教育を、経験豊富な高齢従業員に任せられる強みがあります。

 年金支給年齢の引き上げに連動して、定年退職後の再雇用を行う企業は増加傾向に。また年齢を問わず活躍できる社会を実現するために、リタイア後の従業員を再雇用する企業も少なくありません。

 新人がベテランと組む「ペア就労」には、ベテラン社員が培ってきたスキルの継承が期待されている一面も。そのままでは失われるはずだった技能が継承できるため、新人の早期育成という以上のリターンが見込めるという声もあります。

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 ネット上では、「人手不足も深刻だけど、それ以上にベテランの引退で失われていくスキルが多すぎる。人手が確保できて技能継承もできるならナイスアイデアだと思う」「ペアの仕事量を適切に割り振れれば、作業負担の軽減にも繋がるよね。高齢者にはいい刺激になるし、新人には得難い経験だ」「どっちかに負担がかかりすぎないように管理する必要はありますが、経験のない若年社員と経験豊富な高齢社員は良い組み合わせですね。お互いの不足をきっちり補える関係と言えそうです」といった声が相次ぎました。

助成金を実施した県も

 新人・ベテランのどちらにもメリットのある「ペア就労」ですが、中には「助成金」を実施している事業者も。公益財団法人沖縄県産業振興公社では、沖縄県から委託されて「生涯現役スキル活用型雇用推進事業」を実施しました。

 同制度の適用には、「従業員が65歳まで働けるように『定年の廃止』『定年の引き上げ』『継続雇用制度』のいずれかを講じていること」「沖縄県内に設置届を提出している雇用保険適用事業所であること」「従業員300人以下の中小事業主であること」「過去6カ月以内に会社都合による離職者がいないこと」といった複数の条件をクリアする必要がありましたが、その上でペア就労を沖縄県内の事業所で3カ月実施すれば、若年者1人について25万円の助成金が支払われ、さらに「ペア就労に中堅従業員を指導役として追加」などの取り組みを行うことで、追加の助成金も発生するという、行政側の本気を感じる内容になっていました。

 新しい時代の働き方として注目を浴びている「ペア就労」。世代を超えた交流が、良い方向に働くといいですね。

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