借金1億円が降りかかる!? 身に覚えのない“突然相続”に恐怖の声

暮らし

公開日:2021/7/5

借金1億円が降りかかる!? 身に覚えのない“突然相続”に恐怖の声

身に覚えがない請求書が送られてきた理由

 2019年12月19日に放送された『クローズアップ現代+』(NHK系)では、疎遠な親族から想定外の相続に巻き込まれてしまう“突然相続”について特集。番組内では、実際に不利益を被った人の経験談が紹介されていました。

 神奈川県に住む50代の男性は、ある日突然住んだこともない自治体から通知が郵送されてきたそう。それは滞納した税の支払いを求める内容で、請求額は1,775万円というかなりの大金。10年以上連絡をとっていなかった叔父が亡くなった際、相続者がいなかったことから男性へと通知が送られてきたのだといいます。

 さらに叔父は銀行から多額の借金を抱えており、男性のもとには1億円の返済を求める書類が届くことに。困り果てた男性は司法書士に10万円を支払い、相続を放棄する手続きを行いました。

“突然相続”の実態に対して、ネット上では「いきなり催促の通知が来たら飛び上がりそう。こういうケースがあるって分かってよかった」「知識がないと対応できないことだし、ちゃんと勉強しておこうと思った…」「全く他人事じゃないし恐ろしすぎる」と驚きの声が上がっています。

advertisement

相続に関するトラブルを避けるには

 相続を望まない資産に関しては、“相続放棄”を行うのがベター。しかし同番組によると「3カ月ルール」というものが存在し、相続放棄の手続きを行わずに3カ月が経過すると自動的に相続を受け入れたことになってしまうといいます。

 3カ月というのは親族が亡くなった時ではなく、自分が相続人になったことを知った時から数えた期間。遺産の内容について調べる時間が欲しい人は、必ず裁判所に申請して期限を延長しておきましょう。

 ちなみに相続放棄を行う際には、戸籍謄本や「相続放棄申述書」などを用意して家庭裁判所に提出するというのが基本的な流れ。手続きの仕方に自信がない人は、弁護士や司法書士に相談するのも一つの手です。

 もし遺産がプラスになるのかマイナスになるのか分からなければ、「限定承認」という手段も。これはプラスの財産が借金などを上回っていた場合にかぎり、相続を行うというもの。単純な相続とは異なり、マイナスの遺産を背負わずに済むのが大きなメリットです。ただし複雑な手続きや通常の相続では必要ない課税が生じるため、事前によく検討しておくこと。

 いざという時に損をしなくて済むように、最低限の法律知識は身につけておきたいものですね。

おすすめの動画はこちら

あわせて読みたい