「ガーン」ほか、使うとおっさん臭さが漂うオノマトペ

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公開日:2021/7/7

「ガーン」ほか、使うとおっさん臭さが漂うオノマトペ

最近の若い人には通じない? 死語になった「ガーン」

 2020年1月、Twitter上で「ガーン」というオノマトペに関する投稿が大きな反響を呼んでいました。投稿者は知人から「ショックなことを聞いて『ガーン』と発音するのは中年以上だけ」と聞き、衝撃を受けてしまったようです。

 ツイートに触れた人からは、「これを知って『ガーン』ってなる人は多そう」「逆に今はなんて叫ぶんだろう…」と驚きの声が上がることに。その一方で「そもそもオノマトペを発音すること自体通じない気がする」「今の人は大体『マジか』ってリアクションしてますね」「最近は『ぴえん』に取って代わられてそう」と納得する人も続出していました。

 また「ガーン」と同じく“死語になったオノマトペ”についての議論も盛り上がり、「もうすぐ還暦の家族は『ガビーン』と言います。さらに古い?」「『ぐぬぬ…』っていうのもアウトかな」「真っ先に『ぎゃふん』が思い浮かんだけど、かなりの確率で通じなさそう」といった投稿が相次いでいます。

 なお2020年1月22日には、国語辞典編纂者の飯間浩明氏が「ガーン」の使用実態に関する調査結果を発表していました。「宿題忘れてた、ガーン」のような使用例を想定し、「宿題」と「ガーン」を含むツイートの件数を1年ごとに調べたところ、その数値は数年にわたってほぼ右肩下がり。最多である2013年の385件に対して2019年はたった74件という結果となっており、「ガーン」が使用される機会が実際に減少していることが分かります。

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「きんきん」「ほっこり」オノマトペの使用状況

 ちなみに「ガーン」というオノマトペが最初に使用されたのは、1960年代から70年代にかけて連載された野球漫画『巨人の星』だという説が有力。『巨人の星』より前から存在していたという説もありますが、約60年以上にわたって使用されてきたことは間違いなさそうです。

 日本語は年月と共に変化していくもの。どんなオノマトペが浸透しているのかは、世代によって異なっています。文化庁が行った平成24年度の「国語に関する世論調査」の結果では、そんな言葉の実態が明らかにされていました。

 同調査では、オノマトペを使った言い回しの“認知と使用”についてのアンケートを実施。結果を見てみると、23.5%の人が「きんきんに冷えたビール」という言い方を「聞いたことがない」と回答していました。同じく「聞いたことがない」人の割合で比較すると「ざっくりとした説明」は28.3%、「気持ちがほっこりする」は28.6%となっており、「パソコンがさくさく動く」に至っては59.8%と過半数を超えています。

“中年”扱いされたくない人は、どんなオノマトペを使用するかにも気を配った方がいいかもしれませんね。

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