特集番外編 大泉洋は北海道にいる! ~札幌取材旅行記~

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更新日:2011/9/22

『ダ・ヴィンチ』10月号では、映画『探偵はBARにいる』の公開に合わせて主演の大泉洋さんの特集を企画しました。その名も「大泉洋はBARにいる」!
 巻頭グラビアからはじまり、対談、インタビュー、渡辺ペコさんによる描き下ろしマンガなど、大泉さんの魅力を余すところなくお届けできればと思います。

さて、今回の「特集番外編」は特別企画として、大泉さんを取材するために伺った2日間にわたる札幌取材の舞台裏をレポートしてゆきます。
1日目はわたくし編集R。2日目はしっかり者の編集Mが、ゆるやかにお届け!

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前編:編集R

ススキノでグラビア撮影

 出発前夜、カメラマンNさんとともに1日早く札幌入りしている編集Mから電話がかかってきました。
「9:30から撮影がはじまりますので絶対に遅刻しないでください。少しでも遅刻したら置いていきます。9:00に○○ホテルですからね。お願いしますよ!」
 一足先に北海道の牡蠣を満喫し、御満悦な編集M。電話はあくまでも陽気な雰囲気ですが、声の底に秘められた冷酷な空気をとっさに感じとりました。
 万が一、遅刻でもしようものなら……。
「はい、すぐに寝ます!」
 と応えて電話を切りつつも、実は出張先の京都にいたことは秘密です。急いで最終の新幹線に飛び乗って東京に帰宅しました。
 翌朝、寝坊することなく無事にライターのYさんと合流。早朝だというのに、取材への興奮でテンション上がり気味の中年男2人を乗せ、タクシーは羽田空港へ。
 千歳空港からはJRに乗り換えて札幌駅に到着。時刻は8:55。駅前でタクシーを捕まえ、ギリギリセーフで集合場所にたどり着くと、まるで我々を待ち構えていたようなタイミングで、大泉洋さんがご登場!
 連日の取材による疲労の色を見せることもなく、探偵ルックに身を固めた大泉さんは、纏っている雰囲気がすでに違いました。何度か東京でも取材をさせていただく機会がありましたが、札幌でお会いする大泉さんは一味も二味も違うゼ!

 そんなこんなで、札幌ミッションその1がスタート。

 まずは、映画『探偵はBARにいる』で大泉さん演じる「探偵」が暮らすススキノの街で、グラビア撮影を行います。
 映画の公式ツイッター(@tantei_bar)でお馴染みのマキズムさんやミッテルさんほか大勢のスタッフたちとともにロケバスに乗り込み、ニッカ・ひげのおじさん(正式には「キング・オブ・ブレンダーズ」)の電飾看板が印象的な「すすきの交差点」まで移動。
 大歓楽街ススキノの中心地であり、夜にもなれば大勢の人で溢れ返る場所に“北海道の洋ちゃん”が降り立つ!
 人通りの少ない時間帯とはいえ、道行く人々は突然の大泉さんの登場に驚き、嬉しそうに撮影現場を見物なさっていました。
 カメラマンNさん(大好きな酒を断ち、前日に入念なロケハンを行っていたらしい)の手際よい指示によって交差点での撮影を終え、ススキノらしい雑多な雰囲気の路地へ場所を移します。
 ススキノを一望することができるNORUBESAの観覧車をバックに、颯爽と歩く大泉さん。三枚目の仮面を脱ぎ捨てた二枚目ヴァージョンをフルに発揮していただいたその姿は、映画の「探偵」そのものでした!

テレビ塔が大パニック

「さっぽろ雪まつり」で有名な大通公園は、観光客や地元の人々の憩いの場として平日でも多くの人で溢れています。夏季にはビアガーデンが開催され、トウモロコシとジンギスカンの香ばしい匂いが、私の鼻孔をくすぐってきます。胃も活発に動きはじめます。
 そんな大通公園の東端に聳えているのが、札幌市のランドマーク「さっぽろテレビ塔」。
 札幌ミッションその2は、テレビ塔の展望台で大泉さんの撮影を行います。
 さっそく展望台へ移動すると、大泉さんを発見したファンによる黒山の人だかりが!
 その中で、一人ぽつんと固まっている高所恐怖性のライターYさん……。
 大泉さんをひと目見ようとするファンに囲まれながらも無事に撮影を終え、子供たちと握手を交わしながらゆっくりと現場を後にする大泉さんは、まるで往年の藤波辰爾のようでした。
 撮影に集中し続けて、ホッとひと息ついたカメラマンNさんの撮影機材が入った大きな荷物を、なんと、大泉さんが自ら持っていただくという場面も!!
 早朝からのハードな撮影でしたが、大泉さんは最後までお気遣いと優しさを周囲に振りまいてらっしゃいました。

 本日の撮影はここで終了。
 大泉さんには別の取材が待ち受けているのですが、我々はひとまず休憩をかねて昼食をとろうと考えていました。
 そんなとき、大泉さんから一軒のお店を紹介していただきました。
「カリー軒に行ったことある? 担当なら、行かないとまずいよー」
 果たして、「カリー軒」とは一体!?

TEAM NACSファンの聖地「カリー軒」

 札幌市内から車で約15分ほどいった、国道36号線沿いのお店「カリー軒」。
 一見、どこにでもある町の洋食店という雰囲気ですが、一歩店に入れば驚きの連続!!
 壁一面に貼られた有名人たちのサイン。その大部分がTEAM NACSの面々! 入口付近には若かりし5人の写真がずらり……。
 そうなんです。ここ「カリー軒」はTEAM NACSのメンバーが長年通っているという、TEAM NACSファンの聖地。
 店の一角には、TEAM NACSがテレビデビューする以前から現在までの記事を、スクラップしたファイルがぎっしりと並べられています(もちろん拝見することもできます)。
 こりゃあ、ファンにはたまらないでしょう!

 もちろん、料理も絶品です。
 私はハンバーグをいただきましたが、ほのかに漂うたまねぎの香り、しっかりと閉じ込められた肉汁、濃厚なソース……まさに正統派ハンバーグ! そして、付け合せのナポリタンも素晴らしく、私はこれだけでご飯をお替りしそうになりました。
 TEAM NACSファンならずとも、一度は訪れたいお店ですぞー!

カリー軒
札幌市豊平区月寒中央通2丁目1―16
http://okkart.web.fc2.com/curry/

映画の舞台すすきのを探訪

 札幌の中心地に戻り、今度はススキノの街を中心に、映画『探偵はBARにいる』の舞台を取材(本誌25ページを参照)しました。
 風俗街というイメージがどうしても強いススキノですが、BARや美味しい料理店が建ち並ぶ素敵な街でした。
 そんな中でも特にオススメしたいお店は、映画で探偵が通っていた喫茶店「カフェテラス トップ」(劇中では「喫茶モンデ」として登場)です。探偵が「まずい」と言いながら食べ続けていたナポリタンを注文してみましたが……実際には激ウマ!
 探偵はきっと照れ隠しで言っていたのでしょうね。
 洋ちゃんファンの新たな巡礼地が誕生しました!

カフェテラス トップ
北海道札幌市中央区南6条西4

 というわけで、1日目はここまで。
 2日目は編集Mにバトンタッチします。