女を堕落させる現代の“太宰系男子”は誰?

恋愛・結婚

2012/9/25

 松たか子と阿部サダヲが結婚詐欺を共謀する夫婦役を演じ、話題となっている映画『夢売るふたり』。その監督をつとめた西川美和と、『ひらいて』(新潮社)を刊行したばかりの綿矢りさが、現在発売中の『新潮』(新潮社)10月号で“女を堕落させる男”について語っている。

 ときに冷徹に感じるほど緻密に人間を描写することで定評のある2人。西川は綿矢作品でも『亜美ちゃんは美人』(『かわいそうだね?』(文藝春秋)所収)を、「まさにこの人生を送った本人が書いているんじゃないか」と思うほどにハマった様子。とくに、この小説に登場する主人公の婚約者の男性が面白かったと感想を伝えている。

 この男性というのは、綿矢の解説を引用すると「ラッパーみたいな格好して、やたらとスピリチュアルなことを言う、ちょっとおかしな男の人(笑)」。西川に「こういう人が、知り合いにいるんですか」と尋ねられると、「いや、ほしいけどいなくて(笑)。でも最近、男女問わずスピリチュアルなことを言う人、多くないですか? 窪塚洋介さんみたいな人って、昔は珍しかったけれど、今はわりと普通にいて、しかも、そういう人たちが意外といい女の人を連れている気がするんです」と綿矢。

 さらに、「女を堕落させる男って、昔は太宰みたいに一緒に心中しようと言うような人で、つい最近までは、「俺についてこい」と言う一匹狼タイプだったのが、今は、ああいうなに言ってんのかよく分からない人が、おしゃれってことになってんのかもしれんな」と分析している。

 では、綿谷が話すような現代の“太宰系男子”とは誰だろうか。

 太宰といえば、やはり魅力は、ナイーブさを湛えたそのロマンティックな語り。たとえば、“人類が地球に生き残る為のプロジェクト”という目的で設立された「REBIRTH PROJECT」の代表もつとめる伊勢谷友介や、映画のロケで赴いたカンボジアについて語る向井理には、クールななかに熱さが見え隠れして、ロマンティック度は抜群。内省的な発言も多い綾野剛や、歌詞同様に精神的な詩的発言も人気を集めるサカナクションのボーカルの山口一郎あたりは、太宰的ナイーブな香りが……。また、自身の理想を夢いっぱいに語れるという意味では、キャンドル・ジュンもいかにもモテそうだ。というか、実際に広末涼子という美女のハートを射抜いた点を考えると、「いい女の人を連れている気がする」という綿矢の推測に当てはまるといえよう。

 彼らが女を堕落させるかどうかはわからないが、骨抜きにされても構わない! という向こう見ずな女子がいても何ら不思議ではない。今後、“太宰系男子”がモテ男になることも……大いにあり得るかも!?