【最新号レポ】『ゴールデンカムイ』五稜郭戦争のさなかに描かれた“悲しくも美しい結末”/ヤングジャンプ47特大号

マンガ

公開日:2021/10/27

週刊ヤングジャンプ
『週刊ヤングジャンプ』47特大号(集英社)

※この記事は最新号の内容を含みます。ご了承の上お読みください。

 2021年10月21日(木)に発売された『週刊ヤングジャンプ』47特大号。『ゴールデンカムイ』第294話「静寂」では“ある人物”の最期が描かれ、「『静かだ…』でほんのり笑顔なのもまた泣ける」といった反響が相次いだ。

 前話の終盤で土方歳三を身を挺してかばい、被弾してしまった都丹庵士(とにあんじ)。土方はすぐさま彼を連れて塹壕へ飛び込むものの、敵の攻撃は一向に収まる気配がない。

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 銃声が激しく響き合う中、「都丹… まさかお前がかばうとはな」と声をかける土方。すると都丹は「そうかい? 土方さんがいなけりゃ 俺は2、3回死んでた」「どうせオマケの人生だ 少しでもあんたの寿命の足しになれば…」と言いながら弾を装填し始め、「行け…!! 俺はここで橋を守る」と1人塹壕に残るのだった。

 そもそも都丹といえば、刺青を持つ脱獄囚の1人にして盲目の盗賊。音の反響を頼りに相手の位置を把握しているため、今回の激しい銃撃戦では「あ~うるせえ…」「耳痛ぇだろ!!」と度々ぼやいていた。

 しかし物語終盤で、今までうるさく響いていた音がぴたりと止まる。同時に騒がしかった戦地から真っ白な背景に切り替わり、都丹は「音が止んだなぁ…」「静かだ…」と朗らかな表情を浮かべ――。塹壕で息絶えるのだった。

 SNS上には彼の死を悔やむ声が広がるとともに、「悲しくも美しい最期」「盲目ゆえにずっと暗闇の中にいた都丹さん。だけど最期は光の中へ逝けたんだね」などのコメントが続出。

 最期の最期まで戦い続けた都丹庵士、どうか安らかに…。

ゴールデンカムイ
『ゴールデンカムイ』27巻(野田サトル/集英社)