こんな神様はイヤだ! ワースト3

マンガ

更新日:2012/10/4

  根強い人気の和風ファンタジーマンガ。妖怪、鬼、狐などとならびよく登場するキャラクターが神様だ。この神様たちが、妖怪たちにも負けないほど個性的。日本人のみなさんなら神社にお参りする機会も少なくないだろうが、合格祈願や恋愛成就、安産や健康を願ってお祈りする神様たちが、もしもマンガに出てくるこんな神様だったら……。今回は、祈願するのが不安になってしまうような、絶対に頼りたくない神様たちをご紹介しよう。

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 まずは『いなり、こんこん、恋いろは。』(よしだもろへ/角川書店)の宇迦之御魂神(うかのみたまのかみ)。通称・うか様は美人女神なのにゲーム、それも乙女ゲームが大好きというオタク。仲良くなったいなりが神社に来なくなると拗ねてゲームに没頭したり、いなりの兄とゲームで勝負した時も勝ち続けていつの間にか眠ってしまったり。とにかくどんな時でもゲームを手放せない。さらに「綾波と結婚!」と書かれた絵馬を見て「いやいやこの願いごと私にどうしろって言うのあははは」と爆笑。確かに叶えられない願い事かもしれないが、自分もオタクなんだからこの願い事を書いた人の気持ちもわからなくはないはずだろう。もし自分が書いた絵馬もこんな風に笑われていたら……と思うと、なんだか微妙な気持ちになる。

 つぎに『猫神やおよろず』(FLIPFLOPs/秋田書店)の猫神・繭。繭は神界にいた頃、神力を乱用した罪で謹慎処分を受けていたのに牢屋を抜け出して賭場に出かけたという問題児。怒った母親に神力を奪われ、実家からも追い出されてしまう。それでも反省する様子もなく、居候先である柚子の家に引きこもってゲームざんまい。さらには大きな壷を不法投棄したり、お賽銭をかけて賽子博打をやったりするのだ。いくら神社のものとはいえ、お賽銭を賭けごとに使うなんてなんとも罰当たり。本当にまったく懲りていないのだ。

 そして『神様はじめました』(鈴木ジュリエッタ/白泉社)の土地神・ミカゲは犬が大の苦手で、狛犬すらも受けつけないほど。犬に追いかけられて木に登って逃げる土地神さまなんて、なんだか情けない。しかも犬が苦手なだけならまだいいが、この神様、とっても無責任なのだ。狛犬の代わりに狐の巴衛をスカウトしたのだが、その巴衛に「私が戻るまでちゃんと留守番していなさいね」と言いおいたまま、20年も帰ってこなかったのだ。挙句の果てには、なんの力もない女子高生の奈々生を自分の代わりに土地神にしてしまう。いくら家をなくして困っていた奈々生を神社に住ませてやる代償とはいえ、余りにも無責任すぎる。これじゃあ土地神失格だろう。20年間ひたすら帰りを待ちわびて神社を守ってきた巴衛が可哀想になってくる。

 そんな無責任な土地神のミカゲに振り回され、巻き込まれてしまった巴衛と奈々生の物語を描く『神様はじめました』のアニメが10月1日から始まった。コミックスの14巻も10月19日に発売されるので、どちらも合わせて楽しんでみては?