安全ちゃん(4)ハードな自己分析で心が複雑骨折するのはもうイヤ! 安全ルートを探る旅

更新日:2011/10/27

この企画は、清貧&妄想&アナーキーな安全ちゃんが書物の内容を実践し、時には大いに紆余曲折しながらリッパな人物へと成長していくさまを綴る、妄想と感動のドキュメンタリーである。
 

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巷にあふれる成功本の多くは、成功した人の個人的な体験をもとに綴られている。大抵の場合、彼らは常人離れしたやる気の持ち主であるため、推薦する成功法則も異常なハードルの高さであったりする。

ひと月前、そんな成功本の無情さに気付かずウッカリ内容そのまま実践してしまった私は、成功はおろかその前段階である自己分析さえままならず心が大破。準備もなしに自己分析樹海にダイブするのは危険極まりないということを痛感し、まず、人間力の不足を補うところから始めることに。

とはいえ、自分に何が足りないのかさえわからない……(しいて言えば、なにもかもが足りていない)。これ以上の迷走を防ぐため、問題解決の技法を用いて、自分に足りないものを探るとともに、解決案を考えることにした。

 

ステップ1:課題の設定 – ロジックツリーで

今回、解決を目指すのは、「自己分析をすると心に耐えがたい傷を負うプロブレム。

まず、心に傷を負うはめになった根本原因をロジックツリーで分析することに。ツリーの頂点に「現在抱えている問題」として「自己分析が辛い」と書き、そこから「なぜ?」を繰り返して、問題の根っこにある原因を深掘りしていく。

 

書いている途中で「自分を見つめることそのものが辛い」というのは、かなり根本的問題なのではということに気がついた。

たとえ、自己分析のプロセスを改善し効率的に作業ができるようになったとしても、その結果発覚した真の自己像を直視できなければ、全ては無意味……。というわけで、主要課題は「自分を直視する力をつける」とすることに。

次に、その課題を解決するにはどうすればいいかの仮説を立てるため、こんどはツリーの各階層を「どうやって?」でつなげていき、方法をどんどん具体的に掘り下げる形でロジックツリーを書く。

 

これは、仮説を立てるために作ったツリーなので、ツリーの末尾に「この方法は適切か?課題解決のための具体的な方法はあるか」の仮説を書いておいた。

「欠点から逃げない根性を養う」の部分は、自力で根性を養うノウハウがあまり見つからなかったので、スパルタで有名な「戸塚ヨットスクール」と、同じくスパルタ新人研修が話題の「餃子の王将」に身を投じることで、根性を鍛えなおしてもらうことに。考えるだけで恐ろしいが、これしか思いつかなかったのだから仕方がない……。

とにかく、これで仮説は立ったので、あとは検証するのみ! 「戸塚ヨットスクールに行く」という仮説が支持されないことを祈りながら……。

 

ステップ2:仮説の検証

次に、ひとつひとつの仮説を検証するために、必要な事項を書き出し、ゼロベースで考えた自分の仮説が本当に正しいのか、調べてみる。

 

まず「自分を直視せずに性格を変える方法」については、洗脳という最終手段があることが分かった。しかし、調べてみても、組織や個人の信者を作る方向性の洗脳テクしか発見できない。私は、洗脳でダライラマのような人格者になる方法が知りたいのに……。

戸塚ヨットスクールは、315万円も入校に費用がかかり、到底そんなお金は捻出できないので断念。餃子の王将も、スパルタ社員研修は新卒採用でしか実施していないらしい。

 

 

そんな感じで、仮説を検証した結果、生き残ったのは「ポジティブ思考を身に着ける」のみとなってしまった。果たして私はポジティブ人間に生まれ変わることができるのか?

というわけで、次回「ポジティブか、死か。どっきどき人格改造大作戦!」に続く!

 

安全ちゃん 今回の野望達成度!

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