『アメトーーク!』4年ぶりの読書芸人回! 年に500冊購入のカズレーザーおすすめは数学参考書と国語辞典!?「めちゃくちゃ本読みたくなる!」と絶賛

文芸・カルチャー

更新日:2021/12/3

 2021年12月2日(木)の『アメトーーク!』(テレビ朝日系)では、「本屋で読書芸人」と題した企画を放送。4年ぶりの開催ということもあり、ネット上で大きな反響を呼んでいる。

 同企画に登場したのは、メイプル超合金・カズレーザーやAマッソ・加納など読書家の芸人たち。今回は下北沢にある「本屋B&B」を舞台に、各々のおススメ本を紹介していった。ちなみに加納は小説家としても活動しており、昨年11月には『イルカも泳ぐわい。』(筑摩書房)を出版。年に20冊ほど小説を読んでいるそうで、その中でも最近のおススメとして『十二月の十日』『短くて恐ろしいフィルの時代』などを紹介していた。

『十二月の十日』(著:ジョージ・ソーンダーズ、翻訳:岸本佐知子/河出書房新社)

『十二月の十日』と『短くて恐ろしいフィルの時代』はアメリカを代表する作家、ジョージ・ソーンダーズの著書。どちらも翻訳家の岸本佐知子が日本語訳を担当しており、加納は以前から彼女のファンだったという。

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「岸本さんが訳されたら間違いなく面白いという信頼をおいております」という加納は、『十二月の十日』に収録されている短編『わが騎士道、轟沈せり』を例に出しながら魅力を語っていく。どうやら、岸本が途中で文体を中世風に翻訳している点が素晴らしいのだそうだ。アニメの声優と同じように作品の影に隠れてしまいがちだと語る加納だが、確かに彼女のように翻訳家で小説を選んでみるのもいいかもしれない。

 そして年に本を500冊購入しているという芸能界屈指の読書家であるカズレーザーは、様々なジャンルの書籍をピックアップ。他の芸人が小説を取り上げる中で、彼は数学問題集の『解きたくなる数学』や国語辞典『新明解国語辞典 第八版 青版』などを紹介した。

『解きたくなる数学』(佐藤雅彦、大島遼、廣瀬隼也/岩波書店)

 カズレーザーは『解きたくなる数学』を手に取ると、「数学をなぜ我々は学んできたのかっていうのが直感的に分かる本」と熱弁。本の魅力を伝えるため、同書に収録されている問題を例に出す。大きなチョコレート1枚に対し、中ぐらいのチョコレートと小さなチョコレート2枚なら、どちらをもらう方が得かという問題である。

『解きたくなる数学』(佐藤雅彦、大島遼、廣瀬隼也/岩波書店)

 出演者は口を揃えて「2枚貰う方が得」と解答するが、実は大きなチョコをもらった方が得。三平方の定理を用いてチョコの辺が重なるように並べると、大きなチョコが少しはみ出るのだ。そのため2つもらうよりも、大きなチョコ1つをもらった方が得になるという。

 説明が終わるとカズレーザーは、「数学なんて実際に世の中で使わないよって言っちゃうじゃないですか。あれは使えなくなったから」「これ大人になってから読んでほしいです」と同書を大プッシュしていた。

『新明解国語辞典 第八版 青版』(編集:山田忠雄、倉持保男、上野善道、山田明雄、井島正博、笹原宏之/三省堂)

 最後にカズレーザーは『新明解国語辞典 第八版 青版』を手に取り、同書の例文が秀逸だと絶賛。例えば「ビキニ」という単語は、「乳の部分と下腹部とをそれぞれ申しわけ程度におおっただけの、セパレーツ型の女性の水着」といった解説が添えられているそうだ。

 同企画に対してネット上では、「Aマッソの加納ちゃんと本の趣味合いそう。早速紹介された本を図書館で数冊予約」「昨日のアメトーク観て本を読みたくなった」「見てて本当に楽しかった。今日出てた全員でわちゃわちゃ本選びロケ見たい!」「アメトークの読書芸人、読みたい本増えちゃう」「アメトーク読書芸人よかったなぁ。読みたい本がたくさんあったけどメモしきれてない」「めちゃくちゃ本読みたくなる! 次の休日図書館行こうかな」などと絶賛の声が続出。読書欲を刺激された人も多いようだ。

 気になる本があれば、年末年始の休暇などにぜひ読んでみよう!

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