黒柳徹子、「徹子ブーム」を語る

芸能

2012/10/10

 ここ数年、盛り上がっている“徹子ブーム”。『アメトーーク!』の『徹子の部屋芸人』にはじまり、『徹子の部屋』が特番としてゴールデンタイムに進出したり、レディ・ガガに芦田愛菜、ローラなど、部屋に訪れるゲストにどう絡むのか、その一挙手一投足はいつも話題の的に。

 しかし、このブームを御年79歳の徹子はどう感じているのか。そのことについて、『anan』(マガジンハウス)に掲載された吉田豪のインタビューで徹子がついに自ら語ったのだ。

 吉田が「(『徹子の部屋芸人』のように)ああいうふうにネタにされる自覚はちゃんとあるわけですか?」と尋ねると、徹子は「いや自覚は全然ないですよ(あっさりと)」と、じつに徹子らしい天然ぶりを発揮。さらに「芸人さんにリアクションが冷たいことはよくありますよね」と畳み掛けられると、「あります」と、相変わらず鋭すぎる歯切れ。

 徹子によれば、芸人のリアクションに冷ややかなのは「私はもう37年も番組やってるから、私がどういうところで笑うかは毎日見てる方はご存じでしょ? そこでおもしろくないのに笑ったら不自然じゃないですか。無理して笑うこともないので、そこのところは割と正直に」ということらしい。

 たしかにこの「正直さ」こそが、人を魅了してやまない徹子のチャームポイント。徹子の“正直ゆえの”おもしろさはテレビでも味わえるが、本はテレビ以上に濃厚なエピソードの宝庫。徹子の著書といえば史上最高に売れたタレント本であり、いまなお戦後最大のベストセラーである『窓ぎわのトットちゃん』(黒柳徹子、いわさきちひろ/講談社)が有名だが、それ以外にも隠れた名著が多いのだ。

  なかでも、現在の徹子ブームに通じる徹子節が堪能できるのが『トットの欠落帖』(新潮社)。欠落してるエピソード=天然エピソードをつづったエッセイ集で、知人の結婚式のスピーチで「私と新郎とは、内縁関係でございます」と挨拶してしまった話や、向田邦子の留守番電話に1分間の制限時間では足らず連続9件も早口で喋りつづけた挙げ句、「用件はあとでジカに話すわね」と切った話など、天然伝説がなんと69編も収められている。

 本書のなかにも、イタリアの自動車企業であるフィアットの会長を“中古の自動車のセールスマン”と勘違いし「日本人に外車をすすめるコツ」をわざわざ教授したという仰天エピソードが登場するが、“誰とでも対等に向かい合う”ことも徹子の魅力。今後も、『徹子の部屋』のみならず、相手を選ばずその明るい天然を振りまいてほしいものだ。