10月14日は鉄道の日! おすすめ鉄道本ランキング

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更新日:2012/11/2

 すっかり秋らしくなり、紅葉シーズン到来も待ち遠しいこの頃。電車を利用して出かける人も多いだろうが、10月14日が鉄道の日だということをみなさんご存知だろうか? 新橋‐横浜駅間で日本初の鉄道が開業した日だそう。そこで今回は、鉄道好きとしてテレビ・雑誌などあらゆるメディアで活躍中の芸人・ダーリンハニー吉川正洋さんに鉄道により詳しくなれる“おすすめ鉄道本”を紹介してもらった。

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【1位】『カレチ』(1~3巻) 池田邦彦 講談社モーニングKC 560~570円
「カレチ」とは、長距離列車の客扱専務車掌を指す国鉄内部の呼称。講談社『モーニング』に連載中のマンガで、新米カレチを中心に、昭和40年代後半の国鉄の様子が描かれる。

【2位】『いつか王子駅で』 堀江敏幸 新潮文庫 380円
路面電車が走る下町を舞台に、主人公の何気ない日常や、忘れ難い思い出などが描かれる長編小説。町の情景や、人々とのやりとりが軽やかな文体で綴られ、独特な空気感を醸す。

【3位】『鉄橋コレクション変わりゆく風景、変わらない風景』 広田尚敬 講談社 3990円
このランキングの選者・吉川さんが「鉄道の神様」と称する鉄道写真の第一人者・広田尚敬の鉄橋写真集。全国各地の景観を網羅し、現在は見ることができない貴重なショットも。

【4位】『沿線風景』 原 武史 講談社 1470円
鉄道ひとつばなし』(講談社)の著者が、数冊の新刊本に触発されて日帰り旅行へ出発。車窓からみた風景や、行った先で食べたもの、考えたことなどを本音で語るエッセイ集。

【5位】『秘境駅Ⅲ』 牛山隆信・栗原 景 メディアファクトリー 1680円
秘境駅ブームの火付け役となった写真集の第3弾。閑散とした光景が、見る者の好奇心を刺激する。本巻には“究極の秘境駅”と噂の八ツ森駅の写真も収録されている。

【6位】『電車の運転 運転士が語る鉄道のしくみ』 宇田賢吉 中公新書 882円
元JRの運転士だった著者が、鉄道の仕組みや、運転士の仕事を事細かに解説。吉川さんが「ここまで詳しい本はいままでなかった」と絶賛する、鉄道ファンの間で人気の1冊。“ひとりでいるときにじしんがきたら”という切り口で描かれた絵本。下校時、留守番中など、シチュエーション別の対策が示され、大人向けの詳細な注釈も欄外に記されている。

【7位】『キップをなくして』 池澤夏樹 角川文庫 540円
切符を失くして駅から出られなくなった少年が、同じ境遇の子どもたちと東京駅の構内で暮らすことに……。少年の身に起きた奇妙な出来事を描いた、ファンタジックな冒険小説。

【8位】『懐かしの都電41路線を歩く』 石堂秀夫 実業之日本社 1680円
かつて都内を走っていた路面電車・全41路線の跡地をめぐったルポ本。懐かしい写真とともに、都電の歴史を学べる。吉川さんは「路線図を見るだけで酒が飲める」とコメント。

【9位】『吉田電車』 吉田戦車 講談社文庫 540円
マンガ家・吉田戦車による鉄道エッセイ。非マニアならではの視点が多く、吉川さんは「僕らとは違う切り口が面白い」と語り本書を評価。大好きな麺を求めて旅に出る展開も痛快。

【10位】『夢より短い旅の果て』 柴田よしき 角川書店 1575円
ある理由から鉄道旅同好会の一員になった女子大生・香澄が主人公のミステリー小説。鉄道、駅、そこで出会う人々との関係などのほのぼのとした描写を通じ、旅情を満喫できる。

取材・文(ランキング部分)=澤井 一
ダ・ヴィンチ11月号 「その道のプロに聞く! ダ・ヴィンチなんでもランキング」より)