ノーベル文学賞に中国人作家 莫言氏

公開日:2012/10/12

 2012年のノーベル文学賞は中国人作家の莫言氏が受賞した。有力候補とされていた村上春樹氏は惜しくも受賞を逃した。

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 莫言氏は1955年、山東省生まれ。中国農村や、歴史に翻弄される庶民、さらに輪廻転生を描いた幻想的な作品で知られる。
 代表作の『赤い高粱(こうりゃん)』はチャン・イーモウ監督によって映画化(映画名『赤いコーリャン』)された。最新作の『蛙鳴(あめい)』では中国政府が推進している一人っ子政策を正面から描いている。

 本誌『ダ・ヴィンチ』2012年10月号で特集した村上春樹氏は、惜しくも受賞を逃したが、近年は海外での評価も高まってきているので、次回以降の受賞に期待したい。

 莫言氏の作品の多くは日本でも翻訳されて出版されているが、現在品切れのものも多い。今回の受賞を切っ掛けにして復刊・増刷される作品が増えてくれればと思う。

●莫言氏の著作(一部)
■『赤い高粱』 岩波書店 1092円(税込)
■『白檀の刑』(上) 中央公論新社 1150円(税込)
■『白檀の刑』(下) 中央公論新社 1150円(税込)
■『四十一炮』(上) 中央公論新社 2730円(税込)
■『四十一炮』(下) 中央公論新社 2730円(税込)
■『転生夢現』(上) 中央公論新社 2940円(税込)
■『転生夢現』(下) 中央公論新社 2940円(税込)
■『牛 築路』 岩波書店 1281円(税込)
■『蛙鳴』 中央公論新社 2940円(税込)

●ダ・ヴィンチ10月号大特集「1Q84×2012 いまこそ、村上春樹
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