気まぐれで妖艶な魅力 BLで人気の“ネコ男子”って?

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更新日:2014/4/14

 BLで“ネコ男子”と聞くと、同性愛において攻めを「タチ」受けを「ネコ」と呼ぶので、見るからに受けっぽい人のこと? と思う人もいるだろう。はたまた大人気の「佐川男子」に対抗して「クロネコ男子」とか!? なんてことを考える人もいるかもしれない。しかし、ここで言う“ネコ男子”は、ネコのように気まぐれで、甘えてきたかと思えばぷいっとそっぽ向いて離れていくネコのような男の子のこと。そんなネコ男子が登場するBL作品が人気なのだ。

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 まず、ネコと言えば気まぐれでわがままな印象だが、それはネコ男子も同じ。映画や撮影用の舞台美術を担当する建築業者で日雇いのバイトをする『クロネコ彼氏のアソビ方』(左京亜也/新書館)の真悟は、気がむいたときに適当な相手と遊び歩くような気まぐれなヤツだ。以前寝た相手の顔も覚えてないし、懐いて大人しくなったかと思えば相手がいなくなった途端に携帯も解約して連絡が取れないようにしたりする。『ジンと猫は呼ぶと来ない』(SHOOWA/芳文社) の情報屋・ジンも仕事のためなら平気でいろんな人と寝るし、彼氏ができたら部屋のカギを返せと言い、別れたら「メシ買ってきてくんねぇ」と電話してくる。『ライオンと猫の恋』(一城れもん/徳間書店) に登場する警備員の猫羽愛斗は、自分が初めて担当することになった植物センターの研究員・浅瀬雷音のことが大嫌いなのに、大好きなマリモのことを引き合いに出されるとそんなことも忘れるくらいはしゃいでしまうのだ。

 しかし、そんなネコ男子たちは実はとってもさみしがりや。『クロネコ彼氏のアソビ方』の真悟は捨てられるのが怖くて、でも「捨てないで」というのはもっと嫌という意地っ張りでさみしがりやな受け。『ネコ科彼氏のあやし方』(左京亜也/新書館) に登場する高校生の九重に至っては、保健医の夏目に捨てられたと勘違いして泣いてしまうほどだ。また『ジンと猫は呼ぶと来ない』のジンは、愛したいし愛されたいけど「ひとりはさみしいから色んなとこに愛を配ってんの」と言うような素直になれないネコ男子。そんな彼らが自分にだけ懐いて甘えてくれたら、なんだってしてあげたくなっちゃう。

 そして、ビビリなネコ男子はいきなり話しかけられたりびっくりした時の反応がオーバーリアクションなのも特徴だ。特に『ライオンと猫の恋』の警備員・猫羽は、植物研究センターの浅瀬にからかわれて照れたり怒ったりすると「シャーッ」という声が聞こえてきそうなくらい真っ赤になって反応する。『ネコ科彼氏のあやし方』の九重も、犬に驚いたり夏目にエッチなことをされると同じようなリアクションをするのだが、その様子はどちらも猫が毛を逆立てて威嚇するかのよう。何をやってもそれぐらいの反応を返してくれるのだから、いたずらしたくなるのも仕方がない。

 でも、ネコ男子が人気を得る最も大きな理由は、その妖艶さだろう。しなやかな身体で相手を誘惑する様は、とっても魅力的。普段はクールに取り繕っていたり、ベタベタ甘えてくるのに、エッチをするときは進んで相手の身体中を舐めまわしたり、自ら上になって腰を振ったりと積極的になる。そんな普段とのギャップにもたまらなくそそられるのだろう。

 たくさんの魅力が詰まったネコ男子BLを読めば、みなさんもネコ男子の虜になってしまうかも?