スタイリッシュで刺激的! 世界中の女性が虜のロマンス小説

文芸・カルチャー

更新日:2017/11/26

 今、世界中の女性を虜にしている「パラノーマル・ロマンス」をご存じだろうか。

 パラノーマル・ロマンスを直訳すると、「超常的恋愛小説」。欧米ではロマンスの一ジャンルとして人気が高く、10代を中心に幅広い年齢層の女性たちを熱狂させている。『ダ・ヴィンチ』12月号では、そんな魅惑の翻訳パラノーマル・ロマンスを、杉浦由美子さん、渡辺由佳里さん、不来方優亜さんの推薦によるランキング形式で大紹介している。

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 結果は以下の通り。

■1位 『英国パラソル奇譚 アレクシア女史、倫敦(ロンドン)で吸血鬼と戦う
     ゲイル・キャリガー/著 川野靖子/訳 ハヤカワ文庫
■2位 『シャドウハンター 骨の街(シティ・オブ・ボーンズ)』(上・下)
     カサンドラ・クレア/著 杉本詠美/訳 創元推理文庫
■3位 『剣姫(つるぎひめ) グレイスリング
     クリスティン・カショア/著 和爾桃子/訳 ハヤカワ文庫 
     『高慢と偏見とゾンビ
     ジェイン・オースティン、セス・グレアム=スミス/著 安原和見/訳 二見文庫
■5位 『妖精王女メリー・ジェントリー1 輝ける王女の帰還』(上・下)
     ローレル・K・ハミルトン/著 阿尾正子/訳 ヴィレッジブックス 
     『トワイライト』 (シリーズ全10巻)
     ステファニー・メイヤー/著 小原亜美/訳 ヴィレッジブックス
     『霊能者は女子高生!
     メグ・キャボット/著 代田亜香子/訳 なめ/イラスト ヴィレッジブックス

 ――日本でパラノーマル・ロマンスの認知度を上げたのは、なんといっても「トワイライト」シリーズ! ヴァンパイアらが一人の人間女性を巡るラブストーリーは、アメリカ、イギリスをはじめ、アジアを含む全世界で累計1億冊以上を記録。映画版も大人気だ。パラノーマル・ロマンスの特徴は、異世界の恋が描かれること。ヴァンパイアだけでなく、人狼などのシェイプシフター(変身能力者)、天使、悪魔、妖精、ゾンビ、幽霊、特殊能力者などなど―。さまざまな“人外”の存在が登場する。そしてさらに特徴的なのが、ヒロインを取り巻く男性がとにかくイケメン揃いなこと! しかも、そのほとんどが、武闘派の肉食系男子!! 日本のラノベやキャラノベに多く見られるような「中性的な草食系」とは対照的な男性像が、イマドキの女子を萌えさせるのだ。

 今回、ロマンス通のお姉さま方3名が選んだランキングにも、個性派イケメンが勢揃い! 『オタク女子研究』などの著書を持つ杉浦由美子さんの一押しは、マッチョな美男子との恋物語。米国在住で現地のロマンス小説やYA(ヤングアダルト)ものに詳しい渡辺由佳里さんは、甘酸っぱい学園ものから大人の官能ロマンスまで幅広くセレクト。不来方優亜さんは、生粋のミステリー&ロマンス好きらしく、「捻れた萌え系」やエッジの立った作品を選んだ。――(取材・文=あつしな・るせ)
 
 同誌ではこのほかにも8位以下の作品や、識者や書店員による個人的おすすめ作品も数多く紹介している。

ダ・ヴィンチ12月号「文庫ダ・ヴィンチ」より)