細マッチョ、指先、二の腕……「和風男子」に萌える理由

文芸・カルチャー

2012/11/17

 百人一首を扱った『ちはやふる』(末次由紀/講談社)や茶道について学ぶ『私は利休』(早川光:原作、連打一人:画、木村宗慎:監修/集英社)、箏曲部が舞台の『この音とまれ!』(アミュー/集英社)など、マンガでも大人気の和もの。そんな“和”の世界で生きる男子の魅力を紹介した『うるわし大和男子』(ポストメディア編集部:編/一迅社)が10月26日に発売された。この本では、歌舞伎や落語のように何かを演じる男子から、柔道、居合いのように武道としての和を究めるもの。雅楽や陶芸、書道のように、日本の伝統文化に携わる“大和男子”の見どころや萌えポイントを解説しているのだ。

 まず、大和男子の最大の魅力は、なんといってもその服装! 普段の生活ではあまり見ることができなくなったが、着物を着ている男性はそれだけで女性を惹きつける。ひとたび身に纏うと、上品でいながら大人の色気までも立ち上らせてしまうところは、やはり着物ならでは。また、空手や柔道のように、はだけた道着の隙間からのぞく鎖骨や胸筋、腹筋なんかもたまらないし、剣道や能楽、文楽の黒子のように、普段は隠されている素顔を想像してみるのも楽しいだろう。そして、そんな乙女心をくすぐる和装の中でも特にオススメしたいのが弓道。一般的には袴に白筒袖という装いだが、大会や式典によっては直垂、狩衣、裃といった和服を着用することもあるのだ。それに、男性の場合は左袖を脱いだ状態で矢を放つこともあるという。適度に筋肉の付いた細マッチョ体型と着物の色っぽさ。どちらも楽しめるなんてお得すぎる。そんな姿を見せられて、萌えない乙女なんていない!

 また、繊細でしなやかな手つきも彼らの魅力のひとつだ。歌舞伎や日本舞踏などを見てもわかるとおり、大和男子は所作のひとつひとつがとても美しい。彼らは指の先から足の先に至るまで、すべてに神経を行き渡らせている。だからこそ、その美しさは彼らの手によく表れているのだ。琴や琵琶、龍笛などの和楽器を演奏する手つきや茶道でお茶を立てる手つきにも、女性とはまた違った美しさがある。織物や陶芸といった和の工芸は、細かい作業がつきものだ。中でもその魅力が発揮されているのは、華道を習う男子。女性が習っているイメージが強いが、男性がやるとその手つきの繊細さはより際立つ。花をひとつひとつ丁寧に見つめる視線や、ゴツゴツとした骨張った手で花を傷つけないように扱う優しい手つきを見ると、まるで自分がその花になったような錯覚を覚える。日本には「立てば芍薬、座れば牡丹、歩く姿は百合の花」という言葉があるように、女性を花にたとえる風習がある。その花を活ける手つきには、確かに彼の女性に対する扱い方が表れているのかも? それに、その花にあった花器を選び、1番きれいに見えるように活けてくれる彼に任せておけば、自分だって今よりもっと綺麗になれるかもしれない。

 さらに、そんなしなやかさや繊細さに加えて力強さを秘めているのも大和男子の特徴である。柔道や居合いといった武道はもちろん、歌舞伎や能楽のように所作の中に秘められたものや三味線を演奏するときの激しいバチさばきでも垣間見える力強さ。そして意外なことに、和紙作りにおいてもその魅力は発揮される。和紙を作る際は「すけた」という道具を使って紙を漉くのだが、紙の厚さを均一にしていくためには何度も繰り返し漉かなければならない。当然「すけた」はだんだん重くなってくるので、腕の筋肉もムキムキになる。その逞しい腕と「すけた」を扱いながら和紙を均等な厚さにしていく繊細さとのギャップにはたまらないものがある。

 こんなふうに、一見すると相反するような魅力を併せ持つことができる男子なんて“大和男子”をおいて他にはいない。この奥ゆかしさは、日本ならではのものだろう。そんな彼らの魅力が詰まった『うるわし大和男子』を読んで、あなたのお気に入り男子を探してみては?