満月ポン、スガキヤ、ヨーグルッペ…知られざるご当地の逸品

食・料理

2012/11/18

 ご当地B級グルメのナンバーワンを決める祭典「B-1グランプリ」に熱い視線が注がれるなど、地域密着のグルメが人気を集めている現在。それだけ「地元では有名、でも全国では知られていなかった!」というローカルフードは数多い。

 そんなご当地食品を紹介した本が、11月9日に発売された『日本全国ご当地スーパー 掘り出しの逸品』(菅原佳己/講談社)だ。東京出身の著者が、夫の転勤先である名古屋に引っ越し、スーパーで遭遇した未知の食品たちに「ドーパミンがドバァ~ッと大放出!!」された経験から、全国津々浦々のスーパーに並ぶローカルフードを集めた本書。これが「見たことない!」の連続なのだ。

 たとえば、大阪の定番おやつだという「満月ポン」。名前からは何も想像できないが、「小麦粉に少量の水を加えた生地に圧力をかけて丸く焼いた、甘い醤油味の手作り菓子」。「大阪人、その体は満月ポンでできています、多分」という解説がついているほどだから、大阪では“当たり前”の煎餅なのだろう。

 当たり前度でいえば、名古屋の「スガキヤ 和風とんこつラーメン」も地元じゃ知らない者はいない! というもののひとつ。「学校帰りのハンバーガー屋さん代わり」として愛されるスガキヤラーメンの店舗の味を再現したインスタントラーメンだ。ちなみにCMに出演しているご当地タレント・みや~ちこと宮地佑紀生さんは63歳、キャラクターであるツインおだんごヘアのスーちゃんは今年で54歳だそう。愛知にはほかにも、あんかけスパゲティ用の「ヨコイのソース」や、餅のような食感が楽しめる「生せんべい」など、“食のガラパゴス地帯”らしい商品が盛りだくさん。

 また、「九州全域で簡単に手に入る」という乳酸菌飲料「ヨーグルッペ」は、ネーミングがなんともチャーミング。最後の“ペ”は、「親しみやすさを目的につけられたとのこと」らしい。一方、西から東へ移動すると、北海道には「やきっぺ」なる限定焼きそばが。北海道の焼きそば充実度はすさまじく、おなじみの日清食品は「北の焼きそば ウインナー入りソース味」を発売。パッケージには「日本ハム製ウインナー使用」とあり、地元球団・北海道日本ハムファイターズへの愛に溢れた商品だ。さらに、「やきそば弁当」という商品も北海道では超有名なカップ焼きそば。商品には中華スープの粉末がついており、焼きそばの湯きりしたお湯を注げばスープになるそう。寒い北の大地ではありがたいアイデアだろう。

 このほかにも、ピンクならぬ緑色をした「青でんぶ」(岡山)や、ドーム状の豆腐に辛子がぎっしり詰まった「からし豆腐」(岐阜)、醤油麹を醤油で仕込んだという「しょんしょん」(福島)、ナラタケの水煮「ボリもだし」(青森)などなど、味が気になるものから謎のネーミングの商品といろいろながら、とにかく眺めているだけでお腹が空くこと必至の本書。なにより、食文化からは風土の違いや土地の伝統もうかがい知れて楽しいもの。国内旅行に出かける際には、本書で気になった逸品を求めて、地元のスーパーへ出向いてみてはいかがだろう。