子どもを愛している。それでも母ではない人生を想う――世界中で大反響を呼んだ『母親になって後悔してる』

文芸・カルチャー

更新日:2022/7/6

この記事は2022年6月10日 18時46分の情報です

 重版・増刷されている話題の書籍のニュースを、ダ・ヴィンチWeb編集部がピックアップしてお届け! 今回は『母親になって後悔してる』(オルナ・ドーナト:著、鹿田 昌美:翻訳/新潮社)をご紹介します。

 母親になったことを後悔している23人の女性にインタビューし、社会が女性に背負わせている重荷を明らかにしたイスラエル発の話題書『母親になって後悔してる』。日本でも発売されるや否やSNSを中心に共感を集め、テレビや雑誌で特集が組まれるなど、ますます反響が広がっています。

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母親になって後悔してる
母親になって後悔してる』(オルナ・ドーナト:著、鹿田 昌美:翻訳/新潮社)

「もし時間を巻き戻せたら、あなたは再び母になることを選びますか?」

 この質問に「ノー」と答えた23人の女性にインタビューしてまとめたのが、本書『母親になって後悔してる』です。

 著者はイスラエル人の社会学者オルナ・ドーナト氏。ドイツで最初に刊行されると、「母親になった後悔」というこれまでにない切り口が話題になり、ヨーロッパ各国やアメリカ、アジアなど15各国・地域に読者が広がっています。

 日本でも発売当初から大きな反響がありました。「これって、言葉にしていいの?」という驚きの声から、「わかる!」「やっと口に出して言えるんだ」という共感の声までがSNSに溢れました。

 メディアからも注目され、新聞や雑誌、ネットメディアなどで書評や記事、インタビューが次々と掲載されています。6月6日にはNHK「ニュースウオッチ9」でも10分近い特集が組まれ、さらに大きく注目を集めました。

 本書は、後悔する女性を賛美する本でもなければ、子どもや、子どもを持つ親を否定する本でもありません。「子どもを愛していても、母親という役割に耐えられない」「世間が求める母親像が苦しい」。そう母親に思わせてしまう社会の構造、母親が背負わされている重荷に迫った本です。

 本書に登場する23人の告白は、多くの女性にとって共感できるものであると同時に、男女を問わずこうした問題を考えるためのヒントになるかもしれません。

書籍内容

子どもを愛している。それでも母ではない人生を想う。世界中で共感を集めた注目の書。
もし時間をまき戻せたら、あなたは再び母になることを選びますか? この質問に「ノー」と答えた23人の女性にインタビューし、女性が母親になることで経験する多様な感情を明らかに。女性は母親になるべきであり、母親は幸せなものであるという社会常識の中で見過ごされてきた「女性の生きづらさ」に迫る。