遊郭モノなのに甘くない。異色の新鋭作家が描く、吉原愛憎鬼譚 外道菩薩。菩薩のように美しい外見に外道のような性格という、相反する二つの言葉を併せた異名を持つ、老舗妓楼の妓有・弥太郎。彼の血色の瞳には、死者が映るらしい。そんな弥太郎の元を訪ねたのは、顔のない木彫り仏を持つ一人の仏師だった。仏師に頼まれ… もっと見る