『1Q84』聖地巡礼のススメ
社会現象となった村上春樹の長編小説『1Q84』。待望の文庫版も、完結となる『1Q84 BOOK3〈10月-12月〉前編』『1Q84 BOOK3〈10月-12月〉後編』が5月末に発売されたが、まだまだ話題は尽きないようすだ。
ファンとしては、持ち運びも便利になったいま、ぜひ“聖地巡礼”に出かけてみたいところ。そんななか、『波』6月号では、作家の綿矢りさとイラストレーターの安西水丸が、「『1Q84』めぐり」と題して、“『1Q84』の舞台かもしれない場所”を巡っている。
まず、ふたりが最初に向かったのは、“謎めいた老婦人が住む、「柳屋敷」があるとされる”東京・麻布のお屋敷街だ。あまりお屋敷然とした家は少ないらしく、ただ1軒だけ、ミステリアスなお屋敷を発見。綿矢は、その家の周りを散歩して<“柳屋敷だったら、私たちの姿はすでに監視カメラに捕えられている”とひやひやした>そうだ。
そのほかにも、青豆が降り立った首都高3号線に三軒茶屋、“青豆が2つの月を見上げる天吾を発見する公園”と目される高円寺のやなぎ公園と高円寺中央公園、天吾とふかえりが向かった戎野教授の住む二…