「好き」というマジックワードで、セックスの負担をかけ合うのはやめにしよう。AV男優・一徹さんインタビュー
「あ、そのスマホケース、かわいいですね」
インタビューをはじめようと思った矢先、唐突にそう言われて戸惑った。いや、ドキッとした。目の前にいたのは、人気AV男優の一徹さん。まるで少年のような笑顔を浮かべ、ぼくの持つスマホケースを見つめている。やがて、その目線がこちらに向く。
あぁ、一徹さんがみんなに愛される理由がわかったかもしれない――。まだ一言、二言しか言葉を交わしていないにもかかわらず、そう思った。どこにいたって飾らず、素直で、正直者。だからこそ、聞いてみたい。どうして、『セックスのほんとう』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)という著書を出そうと思ったのか。
■セックスのリアルを伝えていくことが、これからの自分の役割
本書は、一徹さんが「セックスのリアル」について、等身大の言葉で綴った一冊だ。
ページを開くと、顔射や潮吹き、中イキなど、ストレートなAV用語が並んでいる。しかし、それらはセンセーショナルさを演出するために使われているわけではない。むしろ、その逆。これらの単語から連想される「セックスへの思い込み」をぶち壊そうとしているのだ。
そう…