満ち足りた人生を送るにために必要なのは、他人をとことん蔑む心! …なのかも?
「あの子、急にキレイになってるじゃん! 昔は地味でパッとしなかったのに~」「今日だけ気張ってめかしこんじゃって。いつものアンタを知ってるんだからねッ」久しぶりの同窓会や勝負を賭けた合コンにて、女友達に対してこんな意地悪い気持ちになったことありませんか? エッ、私だけでしょうか?本著では、そんな女子のタブーな胸の内をこっそりのぞき見できちゃいます!
主人公は、男に頼らず、恋愛に溺れず、たゆまぬ努力で今の社会的地位を勝ち取った女たち。美容評論家の加奈とファッション誌編集者の美也子は、どちらともなく寄りそうように代官山にマンションを買い、いつの間にか相互依存の関係に。紀伊国屋で買ってきたハイソなつまみをつつきながら、他人の悪口に興じるのが専らの楽しみだ。周りを否定することで自分たちを肯定して、自分こそが“本物を知る、本物の女”と信じて満たされている。しかし、実は一番見下しているのはお互いのことだったり。美也子が加奈に買ってきた手土産のケーキを、「コイツぅ…、私を太らせるために買ってきやがって!」なんて密かに罵倒するのは朝飯前。年を重ねる毎に太りやす…