【本人コメント】加藤ミリヤ初のエッセイ『あらゆる小さな運命のこと』――恋について、仕事について、素直に綴ったその内容とは
自分の人生を良くするのは自分しかいない。
巡ってくるチャンスを生かすも殺すも最後は自分なんだと思ったら、もう自分に甘さを許してはいられない。
『あらゆる小さな運命のこと』(加藤ミリヤ/河出書房新社)
そんな、凛とした言葉が並ぶ『あらゆる小さな運命のこと』(河出書房新社)は、今年でデビュー15周年を迎える加藤ミリヤさんが「私生活でも結婚や出産など変化があったこともあり、アーティスト活動と個人としての人生を一緒に振り返ってみたいと思いました」と書き綴った初のエッセイだ。
13歳でソニーミュージック・オーディションに合格し、「女子高生のカリスマ」とも呼ばれた彼女が、世の女性たちの心をさらってきたのは、単に恋の切なさを歌う歌詞が共感を呼んだからではない。さみしさや孤独に揺れ惑う弱さと同時に、それでも自分の足で立とう、立ちたいと願う自立した心を歌っていたからだ。彼女のもつ弱さと強さに対する強烈な共感と憧れ。その源泉が本作を読むとうかがいしれる。
歌のイメージで“メンヘラ代表”“つらい恋ばかりしている二番手の女”と言われることが多く、それを“意図的に書いてき…