家入レオ「いつか、ふうちゃんのような、まっすぐな少女に出会えたなら、私はひとりの大人としてその子を守ってあげたいと思うんです」
毎月3人の旬な有名人ゲストがこだわりのある1冊を選んで紹介する、ダ・ヴィンチ本誌の巻頭人気連載『あの人と本の話』。今回登場してくれたのは、新曲「純情」をリリースしたばかりの家入レオさん。今年に入り、灰谷健次郎著『太陽の子』を何度も読み返しているそうで……。
「小学6年生のふうちゃんは、とても強くて純粋。そんなふうちゃんが育ったのは、素敵な人たちがまわりにいるからだと思うんです」 このふうちゃんが登場するのは、今年に入り、家入さんが何度も読み返しているという灰谷健次郎の『太陽の子』。今作には、彼女の言うとおり、魅力的な登場人物が多く登場する。 「主人公のふうちゃんは、沖縄出身のキヨシ少年、両親が経営する沖縄料理店に来るギッチョンチョン、親身になって話を聞いてくれる担任の先生など、すごく素敵な人たちに囲まれているんです。なかでも母親と上手くコミュニケーションがとれずに非行に走ってしまったキヨシ少年と実のお母さんを仲直りさせようと一歩踏み込む姿に、勇気をもらいました」 家入さんは曲にこそ自分の感情をぶつけるが、話せば気を遣いすぎるほど、空気を読む女…