隠密お仕事小説にクライマックスが到来!『忍者だけど、OLやってます 遺言書争奪戦の巻』橘ももインタビュー
忍者の里から逃げ、会社員として働く陽菜子が、悩みながら自分の道を探す姿を描く人気シリーズ『忍者だけど、OLやってます』。著者の橘ももさんに最新4巻「遺言書争奪戦の巻」について、また自身に訪れた変化について話をうかがった。
(取材・文=門倉紫麻 写真=干川 修)
どんな形でも一緒に生きていけばいい
『忍者だけど、OLやってます』はタイトルが示す通り、忍者の里の頭領の娘・陽菜子が会社員として働く姿を描いたシリーズだ。今作はその第4弾。長らく読者が見守ってきた二人──陽菜子が忍者だと知らずに好意を寄せる社長の息子・和泉沢と、忍者であることと和泉沢への思いの間で葛藤する陽菜子が、今巻ラストで、その関係に答えを出す。
「書きたいと思っていたラストに辿り着けてすごく嬉しいです。陽菜子と和泉沢を書くことを通じて、私も『誰かと一緒に生きていくこと』について考えてきたんですよね。相手が同性であれ異性であれ、その関係が恋愛であれ友情であれ、当人同士が納得していればどんな形でも一緒に生きていけばいい、と思ってはいるのですが、誰かと一緒に生きるには、まず一人で立つことが…