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「宮内悠介」のレビュー・書評

【直木賞候補作―(宮内悠介)】 衝撃的な手法で描いた、ディストピアの希望と祈り

【直木賞候補作―(宮内悠介)】 衝撃的な手法で描いた、ディストピアの希望と祈り

デビューから2作連続で直木賞候補入り。今ジャンル内外両方から最も注目されているSFの書き手と言っていい。今回の舞台は架空の近未来だ。 収録作はそれぞれ、人種対立が強まる南アフリカのヨハネスブルグ、ツインタワーが崩壊するニューヨーク、紛争中のアフガン、イエメン、そして東京が舞台になっている。どこも紛争、内戦、テロなどなど、人種や宗教の対立構造が膨れ上がりカタストロフも近いと思わせる不穏な状態だ。徹頭徹尾、ハードで残酷な世界。その世界で暮らす若者、あるいは兵士。展開…

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緊張感全く途切れず! 話題の異色作家、鮮烈のデビュー

緊張感全く途切れず! 話題の異色作家、鮮烈のデビュー

第1回創元SF短編賞にて山田正紀賞を受賞した上、デビュー作にもかかわらず、第147回直木賞の候補作にもなった話題の作品。作者の宮内悠介氏は、早稲田大学第1文学部を卒業後に海外放浪、帰国後は麻雀のプロ試験を受けて補欠合格。しかし、繰り上がりの知らせが無かったため、文学部卒なのに何故かプログラマーになった、というかなり変わった経歴の持ち主。これだけで既に興味深い。 この『盤上の夜』は、ボードゲーム、つまり「盤」を使用する遊戯5種を題材とした6話からなる連作短篇集。こ…

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