ほんらぶインタビュー あの人のトクベツな3冊 橋爪功さん
腹の底から熱くなって動かされる、そんな本と出会いたい
橋爪功 はしづめいさお●1941年、大阪府出身。文学座、劇団雲を経て、75年に演劇集団円の設立に参加。以後、映画・舞台・TVドラマ等、幅広い分野で活躍。森田芳光監督の『キッチン』(89)『おいしい結婚』(91)、鴻上尚史監督の『ジュリエット・ゲーム』(89)、ジェームス三木監督の『善人の条件』(89)では日本アカデミー賞優秀助演男優賞、和泉聖治監督の『お日柄もよくご愁傷さま』(96)では同主演男優賞を受賞。主な映画出演作に、『居酒屋ゆうれい』(94/渡邊孝好監督)、『RAILWAYS 49歳で電車の運転士になった男の物語』(10/錦織良成監督)、『奇跡』(11/是枝裕和監督)などがあり、日本を代表する実力派俳優。「東京家族」では主人公・平山周吉を演じる。
「本当に舌を巻きますね、この方には。特に短編なんかは不思議なことをお書きになるし、ご本人も役者をやられますしね。いつも頭の片隅にある方なんですよ」
唸るように、けれど声を弾ませて橋爪功さんがあげた1冊は、筒井康隆氏の『懲戒の部屋』。膨大な作品…