M1グランプリ出場経験者、作家活動でもコンビを組む
涼宮ハルヒシリーズなどヒット作が連発されているライトノベル界に、またひとり注目の新進作家が現れた。 ファミ通文庫の登竜門である、第12回えんため大賞小説部門優秀賞を受賞した『犬とハサミは使いよう』は、無類の読書好きの少年が強盗事件に巻き込まれ、あえなく人生を終えてしまうところから始まる。 少年は「もっと本が読みたい!」という一念でこの世に蘇ったものの、その姿はなんと犬! そして彼を引き取ったのは、なぜか犬語がわかるドSの美女作家――。不条理な状況をコミカルに描いた新感覚ミステリーだ。 作者の更伊俊介(さらいしゅんすけ)は、大学の同級生2人組が本名から一字ずつとった合作ペンネーム。 工学系の出身で、以前は漫才のコンビを組みM1グランプリに出場したというだけあって話術巧みな<更>さんと、文学部出身でぼそりとつぶやく突っ込みが厳しい<伊>さん。 合作はある日突然、小説を書こうと思い立った<更>さんが、自分の書いた原稿を<伊>さんに送りつけてはじまった。「直してくれ」と持ちかけた原稿は5倍の量になって戻ってきて、さらに…