あなたはどれくらい文章を読めていますか? ベストセラー作家が説く大人の国語の授業
文章は誰でも簡単に読める。けれども「文字を目で追うこと」と「文章を理解すること」は雲泥の差だ。さらに文章を読むことには、もう一段、深い味わい方がある。 活字離れが叫ばれて久しいが、SNSの登場で、むしろ短い文章を目にする機会は増えた。読書が好…
文章は誰でも簡単に読める。けれども「文字を目で追うこと」と「文章を理解すること」は雲泥の差だ。さらに文章を読むことには、もう一段、深い味わい方がある。 活字離れが叫ばれて久しいが、SNSの登場で、むしろ短い文章を目にする機会は増えた。読書が好…
“あなたには、あなたの人生を尊び、大切に扱う義務があります。それは、他の誰にもできないのですから” 『誰にも相談できません みんなのなやみ ぼくのこたえ』(高橋源一郎/毎日新聞出版)に綴られたこの一文を目にしたとき、先入観が覆った。 自分の人生を…
『ぼくたちはこの国をこんなふうに愛することに決めた』(高橋源一郎/集英社)。このタイトルを初めて聞いた時、2017年に漫画化や宮崎駿監督による映画化発表で話題となった『君たちはどう生きるか』を思い出した。その印象は的外れではなく、あとがきで著者…
隔靴掻痒と、隔靴掻痒であることの誠実。この本から伝わってくるのは、その2つの感慨だ。 民主主義とはどういうものか、そうして現代日本における民主主義の可能性を探った本書で、高橋氏は鈍牛にも似た鷹揚な足つきで、論壇雑誌からインターネットまでに及…
本書は、アメリカの一般人が寄稿したショートストーリーを紹介するアメリカのラジオ番組『ナショナル・ストーリー・プロジェクト』の日本版。選者が内田樹と、高橋源一郎というので、なかなかの秀作が揃っているのではと思い、購入しました。 選者がはじめに…