第166回芥川賞は砂川文次『ブラックボックス』、直木賞は今村翔吾『塞王の楯』、米澤穂信『黒牢城』に決定!
第166回芥川賞・直木賞(日本文学振興会主催)が発表された。選考会は1月19日(水)、都内で開催され、「芥川龍之介賞」は砂川文次氏『ブラックボックス』に、「直木三十五賞」は今村翔吾氏『塞王の楯』、米澤穂信氏『黒牢城』に決定した。
【第166回芥川賞受賞作品】
『ブラックボックス』(砂川文次/講談社)
『ブラックボックス』(砂川文次/講談社)
【あらすじ】 ずっと遠くに行きたかった。 今も行きたいと思っている。
自分の中の怒りの暴発を、なぜ止められないのだろう。 自衛隊を辞め、いまは自転車便メッセンジャーの仕事に就いているサクマは、都内を今日もひた走る。
昼間走る街並みやそこかしこにあるであろう倉庫やオフィス、夜の生活の営み、どれもこれもが明け透けに見えているようで見えない。張りぼての向こう側に広がっているかもしれない実相に触れることはできない。
気鋭の実力派作家、新境地の傑作。
【プロフィール】 砂川文次(すなかわ・ぶんじ)●1990年、大阪府生まれ。神奈川大学卒業。元自衛官。現在、地方公務員。2016年、「市街戦」で第121回文學界新人賞を受賞。著書に『戦…