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「桜庭一樹」のレビュー・書評

LINEでしか繋がれないパラレルワールドの東京で生きる男女。やがて一方の世界で感染症が発生し――。桜庭一樹が新作小説で描き出した私たちのリアル

LINEでしか繋がれないパラレルワールドの東京で生きる男女。やがて一方の世界で感染症が発生し――。桜庭一樹が新作小説で描き出した私たちのリアル

パラレルワールドという空想上の設定はあるものの、それ以外は特に奇想天外な出来事が起こるわけではなく、ドラマティックな展開があるわけでもない。病と共に生きる30代女性の繰り返しの日々が日記のように丁寧に綴られていく。だが、淡々としたストーリー…

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因習的な故郷…『文學界』で話題になった「少女を埋める」を含む、桜庭一樹の自伝的小説!

因習的な故郷…『文學界』で話題になった「少女を埋める」を含む、桜庭一樹の自伝的小説!

久しぶりに田舎に帰った時、その因習的な空気に疲弊した経験はないだろうか。男尊女卑的な思考回路やよそものを排除しようとする排他性。それも、その土地に住む誰もが、そんな価値観を当たり前のものとして受け入れ、全く悪いとさえ思っていない。むしろ、…

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コロナ禍の一年を冷静に観察してきた小説家の日記。悪質なデマが流布した過去の悲劇から学ぶべきことは?

コロナ禍の一年を冷静に観察してきた小説家の日記。悪質なデマが流布した過去の悲劇から学ぶべきことは?

桜庭一樹氏『東京ディストピア日記』(河出書房新社)は、東京で暮らす小説家がコロナ禍と向きあった日々を日記形式で綴った本だ。2020年1月からの1年間に起きたコロナ関連のニュースやデータを冷静な筆致でくまなく網羅し、かつ、著者の日常に起きた細かな…

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これから恋を知る人、今恋をしている人、かつて恋をしていた人へ――桜庭一樹と辻村深月が送り出す珠玉の「恋」を絵本で!

これから恋を知る人、今恋をしている人、かつて恋をしていた人へ――桜庭一樹と辻村深月が送り出す珠玉の「恋」を絵本で!

ディズニーを観て育った私はどうしても、恋をして結婚してめでたしめでたしの理想から抜け出せずにいる。……と、さみしげに言った友人がいる。彼女が好きになる人は決まって女性だ。「好き」の想いに貴賤はなく、自分の想いは自分だけの大切なものだとわかっ…

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互いに奪い合って、求め合う奇妙な親子の許されない「愛」【二階堂ふみ×浅野忠信主演映画『私の男』原作】

互いに奪い合って、求め合う奇妙な親子の許されない「愛」【二階堂ふみ×浅野忠信主演映画『私の男』原作】

欠けたものを補いあう関係に幸せが訪れることはあるのだろうか?間違った方向に補えあえば取り返しのつかない状況に陥ってしまう……。そんな風に考えさせられる『私の男』は震災孤児の腐野花と、花を引き取った腐野淳悟の物語である。2人の関係は親子とはいえ…

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彼らが売れっ子作家になれた理由とは。作家志望者は読むべき1冊

彼らが売れっ子作家になれた理由とは。作家志望者は読むべき1冊

作家になるには努力が必要。作家志望者は新人賞に応募したり、WEBで発表したり、出版社に持ち込んだりとさまざまなことを行う。作家になる道はいくつもあり、努力をすれば本を1冊出すのも難しくないのかもしれない。 しかし、本当に大変なのはそこから先。努…

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涙の数だけ戦いがある。心に染みるキャットファイト

涙の数だけ戦いがある。心に染みるキャットファイト

赤×ピンク/桜庭一樹/角川書店 廃校になった小学校の中庭で、夜な夜な行われる女の子の格闘、『ガールズブラッド』。それぞれ個性的なユニフォームを身につけたファイターたちが、八角形の檻の中で試合を行います。 私が特に印象に残ったのは、File.2のミー…

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灰色狼と黒き死神のもとに舞い込む難事件…その謎を解き明かせ

灰色狼と黒き死神のもとに舞い込む難事件…その謎を解き明かせ

ミステリーの定番といえば、頭脳明晰な探偵役、それをサポートする相方。 魅力あふれるキャラクター達に、ロマンを感じる舞台…。 そんなミステリーワールドに心ときめかせている、ルナルーチェの葉菜とちまみでお送りいたします。 【葉菜】小さい頃からミス…

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