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「山田詠美」のレビュー・書評

作家の様々なスタイルと挑戦が楽しめる21の恋愛譚

作家の様々なスタイルと挑戦が楽しめる21の恋愛譚

山田詠美氏といえば『ベッドタイムアイズ』で鮮烈なデビューを果たした直木賞作家。彼女の描く自由奔放に生きながらもどこか寂しげで、どこか頼りなげな女性たちは、あの時代の象徴のような気もしたし、世間一般で想像され、よしとされている女性像をことごとく裏切っているような痛快さもありました。ポルノではなく、セックス描写を女性にとって一般的なものにしたのも彼女の作品ではなかったでしょうか。 しばらくぶりに彼女の作品を読みながら、しみじみ、長い間にわたって同じ作家を読むという楽…

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死者をめぐる家族の彷徨と救済の物語

死者をめぐる家族の彷徨と救済の物語

「兄妹、五人あって、みんなロマンスが好きだった」というのは、太宰治の佳品『愛と美について』の書き出しだが、その顰に倣うなら、本書は「兄妹、四人あって、みんな死にとりつかれていた」といってもいいのではないだろうか。 とにかく死の話なのである。 男は男の子をひとり、女は兄と妹を、それぞれ連れ子にしたまま結ばれて新しい家庭を持った。そのままいつまでも幸せが続くとはどこの空、突然長男が雷に打たれて亡くなり一家には黒い雲が覆いかかる。黒い雲は長男の死そのものの化身で…

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She love it.(彼女はそれを愛している)

She love it.(彼女はそれを愛している)

「ひとりの男を愛すると三十枚の短編小説が書ける。」(あとがき抜粋) 誰かへの愛をもって描かれたものは、官能的で、貪欲で、だらしなくて、そして愛おしく思える。 そんなセクシュアルな世界に胸を高鳴らせる、ルナルーチェの葉菜とちまみでお送りいたします。 【葉菜】この作品の作者が好きで好きで仕方ない葉菜です、皆さんこんにちはー! 【ちまみ】おおっ、熱が入ってるねぇ葉菜ちゃん。 【葉菜】それはもう! この山田詠美さんの文章って、あからさまな擬音とか単語がな…

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キラキラ光る言葉によって放たれた珠玉の短編集。大切な思い出がよみがえります

キラキラ光る言葉によって放たれた珠玉の短編集。大切な思い出がよみがえります

こんにちは。ちばむです。 中学生のころから大好きな作家、山田詠美さんの最新作『タイニーストーリーズ』の紹介です。 実は、こちらの作品は大好きな作家さんゆえ、書籍ですでに購入済みだったのですが、一編一編のお話がとてもすばらしく、いつでも持ち歩きたい!ということで電子書籍版も買ってしまいました。 21編が収録された短編集なのですが、一編一編まったく違う文体で描かれています。私は電車の移動時間に一編ずつ読み返していました。電信柱が主人公のお話や、山田詠美さんの体…

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