ユーミンという才能はいかにして生まれたのか? 『ここは退屈迎えに来て』の山内マリコ氏が徹底取材!
大変な労作、そして傑作である。『すべてのことはメッセージ 小説ユーミン』(マガジンハウス)は、松任谷由実氏(以下ユーミン)の生い立ちからプロ・デビューまでを振り返った重厚な本だ。その成り立ちは特異で、小説家の山内マリコ氏がユーミンに徹底取材…
大変な労作、そして傑作である。『すべてのことはメッセージ 小説ユーミン』(マガジンハウス)は、松任谷由実氏(以下ユーミン)の生い立ちからプロ・デビューまでを振り返った重厚な本だ。その成り立ちは特異で、小説家の山内マリコ氏がユーミンに徹底取材…
ここ10年ほど、「シスターフッド」をテーマにした小説や漫画、映画などが注目されている。友情や愛情といったカテゴリに限定されない、女性同士の連帯を描いた作品である。例えば映画なら、『スキャンダル』『ハスラーズ』『ブラック・ウィドウ』『お嬢さん…
「女の人って、女同士で仲良くできないようにされてるんだよ」というセリフが突き刺さる小説『あのこは貴族』(山内マリコ/集英社文庫)。生粋の箱入りお嬢様として東京で生まれ育った華子と、慶應義塾大学に進学するため地方から上京し、東京の荒波を生き抜…
〈アートとは大概掴みどころのないもので、それを見てなにか感じても、その「なにか」はとてもぼやーっとしています。すぐに言語化できるほどはっきりした感情ではなく、あやふやで頼りない〉〈なにか語ろうとすると、どうしても“正解”っぽい言葉をひねり出…
旬のコーディネートやメイクなどがキラキラしたモデルさんとともに紹介され、おしゃれの勉強になるファッション雑誌。だが、そこに登場するモデルさんとは、スタイルも違えば、顔の大きさも違う。カバンの中身や、時には素敵な恋人まで誌面で紹介してくれる…
『私がオバさんになったよ』(幻冬舎)は、『小説幻冬』(2016年11月号~2018年8月号)での連載「もういちど話したかった」に加筆・修正したものだ。 本書はジェーン・スーさんと8人の論客との対談を収録。その8人とは、光浦靖子、山内マリコ、中野信子、田…
周囲の目を気にせず「自分の希望する道を突き進もう!」と決意しても、それは時としてとても困難なことであるように思う。キャリア、結婚、出産――。20代後半で、これらのライフイベントのことを考えると、必ず「年齢」や「世間的な体裁」で大いに悩んだ記憶…
女には女の孤独があるように、男には男の孤独がある。『選んだ孤独はよい孤独』(山内マリコ/河出書房新社)は全19の短編集で、男性が人生の中で感じるさまざまな孤独が詰め込まれている。 「男ってなんで、こんなにも情けなくて愛おしいんだろう」――そう感…