注目の新刊 『沈没ホテルとカオスすぎる仲間たち』 ダ・ヴィンチ2012年10月号
ドラッグと性に溺れ、バンコクの安宿に「沈没」した日本人バックパッカーたち。ある日、宿泊者の一人・マイコンが何者かに殺害された。会社が倒産、彼女にもふられて日本を脱出してきた青年・一橋らは真相を追うが――。「ドS刑事」シリーズの著者が放つ新境地!
ドラッグと性に溺れ、バンコクの安宿に「沈没」した日本人バックパッカーたち。ある日、宿泊者の一人・マイコンが何者かに殺害された。会社が倒産、彼女にもふられて日本を脱出してきた青年・一橋らは真相を追うが――。「ドS刑事」シリーズの著者が放つ新境地!
デビュー作『死亡フラグが立ちました!』が「第8回このミステリーがすごい!」大賞の隠し玉として2010年に刊行された七尾与史さん。彼にとって初のシリーズものとなったのが、『ドS刑事 風が吹けば桶屋が儲かる殺人事件』(幻冬舎)にはじまる「ドS刑事」シリーズだ。 タイトル通り、ドSなお嬢様刑事・黒井マヤが事件を引っかき回す物語。先日発売された2作目の「朱に交われば赤くなる殺人事件」では人気番組のクイズ王をめぐる連続殺人事件が繰り広げられるが、前作に輪をかけたマヤの容赦のないドSぶりも愉しめる。
「そうですね。ネットを見ると『まだドSぶりが足りない!』という意見が圧倒的に多いんですよ(笑)。それには応えなければならないだろうと。マヤ様にはドM刑事の浜田という生贄も用意して、ドSぶりを引き立てる感じにしてあります。物語にはとりたてて必要じゃないんですけどね(笑)」。読者からの意見を目にすると、「ドS」に対する世間のニーズが大きいのではないか、と感じるという。
もしこのシリーズが映画化された時には誰に演じてほしいという希望はあるだろうか。
「マヤは、書い…
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