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「柴崎友香」のレビュー・書評

柴崎友香は「変わらない日常を淡々と描く」わけではない。生活のなかのざわめきを映す傑作『待ち遠しい』

柴崎友香は「変わらない日常を淡々と描く」わけではない。生活のなかのざわめきを映す傑作『待ち遠しい』

「変わらない日常を淡々と描いた」「何か特別な事件が起こるわけでもない」――柴崎友香氏の小説は、そんな風に評されることが少なくない。これは柴崎の作品に影響を与えただろう保坂和志氏や、保坂氏に感化された長嶋有氏の作品にも当てはまる指摘だ。 筆者は…

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大阪に暮らしたふたり、柴崎友香と岸政彦のあの街の魅力とは? 著者の記憶を追体験できるエッセイ

大阪に暮らしたふたり、柴崎友香と岸政彦のあの街の魅力とは? 著者の記憶を追体験できるエッセイ

2005年まで大阪に住んでいた小説家の柴崎友香氏と、大学入学以来大阪に住み続けている社会学者の岸政彦氏。ふたりの大阪にまつわるエッセイが交互に記されたのが『大阪』(河出書房新社)だ。両者がこの街でどのような体験をし、どのような記憶や印象を抱い…

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遠くの見知らぬ誰かの生が、ふいに自分の生になる。33のあらすじ付き掌編に宿るドラマとは?

遠くの見知らぬ誰かの生が、ふいに自分の生になる。33のあらすじ付き掌編に宿るドラマとは?

舞台俳優4名による「さんぴん」という演劇ユニットがある。市井の人にインタビューして、そこで拾った「人生の断片」を、ひとり芝居や落語や講談やダンス、ラップなどで表現するユニットだ。劇団ロロの三浦直之が監修をつとめ、北海道や沖縄で集めたエピソー…

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隣の家の中を覗きたい女が解き明かす家の歴史とは【芥川賞受賞作】

隣の家の中を覗きたい女が解き明かす家の歴史とは【芥川賞受賞作】

昔住んでいた部屋に今は別の人が暮らしているなんて想像できない気がしていたが、ベランダに干された知らない誰かの洗濯物を見たとき、ああ、別に何も寂しがる必要なんてないのだと思った。家は住人とともにあらゆる形に成長していく生き物なのだろう。住む…

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