義母の手作りのお菓子に時々髪の毛が混入していることを伝えたい。代わりに手紙を書いて思いを伝える代書屋の物語
想いを伝えるために大事なのは、相手がなにを言ってほしいか、言われたくないかを汲みとることなのかもしれない。どれだけ言葉を尽くしてもわかりあうどころか、遠ざかってしまうように感じられるのは、目の前にいるその人を見ないで、自分の心の内側ばかり…
想いを伝えるために大事なのは、相手がなにを言ってほしいか、言われたくないかを汲みとることなのかもしれない。どれだけ言葉を尽くしてもわかりあうどころか、遠ざかってしまうように感じられるのは、目の前にいるその人を見ないで、自分の心の内側ばかり…
一日一日をめいっぱい生き切る大切さと、食のありがたみに気づける小説『ライオンのおやつ』。同書の文庫版が、2022年10月6日(木)に発売された。余命を知って生きる日々をあたたかく綴っている物語に、読者からは「頭と心に響いた作品です」などと感動の声…
恋人に裏切られたショックで声を失った女性が、食堂を開き、日々、丁寧な料理を作る。その料理は評判を集め、やがて奇跡のような出来事が舞い降りる――。 小川糸さんの代表作ともいえる『食堂かたつむり』(ポプラ社)は、“料理”と“人の営み”をテーマにした、…
『食堂かたつむり』(小川糸)、『真夜中のパン屋さん』(大沼紀子)、『月のぶどう』(寺地はるな)など、おいしいものが登場する小説作品に定評のあるポプラ社。これらに続く作品を生み出そうと創設されたのが、ポプラ社デビューの作家・小川糸さんと、“食…
「自然に、無理せず、毎日を丁寧に暮らす」。忙しい日々を過ごす中、昨今このような生き方が見直されているようだ。仕事や育児に追われて栄養バランスの整った食事を作るのが難しい、部屋に花を飾る心の余裕がない、という人は実際多いだろう。ただし、そん…
ツバキ文具店は、今日も大繁盛です。夫からの詫び状、憧れの文豪からの葉書、大切な人への最後の手紙……。伝えたい思い、聞きたかった言葉、承ります。 大きな反響を呼び、NHKでドラマ化もされた小説『ツバキ文具店』の続編、『キラキラ共和国』(小川糸/幻冬…
読み終えた本の裏表紙をそっとなでながら、背筋が伸び、無性に手が動かしたくなってくる。小川糸さんの小説には、そんな働きをする神様が宿っているような気がする。 『食堂かたつむり』や『あつあつを召し上がれ』を読んだあとは、ていねいにごはんを作りた…
タイトルが惜しい! 文字通り、子供を産む場所で起きる物語であり、そこが出会いの場所となる小説なので、妊娠や出産に興味がない人、あるいは縁がないと考えている人はこのタイトルで引いてしまうかもしれない。それを本当にもったいなく思う。私は子供を産…