ネガティブだからポジティブになれる。松岡修造さんがトップアスリートから学んだ弱さ克服術とは?《インタビュー》
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「ポジティブには、基本的にネガティブじゃないとなれない」
ハッとさせられる真理を至って落ち着いたトーンで説いていたのは、元プロテニス選手の松岡修造さん。いつも明るく熱血なイメージを持つ人は多いのではないか。“修造節”と呼ばれるユニークな語り口も特徴的で、引退後は長年スポーツキャスターとしてアスリートの本音をぐいぐいと引き出してきた。だが、自身は「根が消極的でネガティブ」と自覚するという。だからこそ、ポジティブに切り換えるスイッチを増やして自分を変えてきたのだと。
『「弱さ」を「強さ」に変えるポジティブラーニング』(松岡修造/文藝春秋)
そんな松岡さんが、これまでの経験をもとに『「弱さ」を「強さ」に変えるポジティブラーニング』(文藝春秋)を上梓。最大の特徴は、錦織圭、池江璃花子、大坂なおみ、羽生結弦、伊藤美誠、国枝慎吾、浅田真央という7人のトップアスリートからの学びが伝えられていることだ。
いずれも世界トップレベルに「強い」選手たちだが、松岡さんが掘り下げてきたのは彼らの「弱さ」。むしろ「強さ」には興味がない、とすら言い切る。どうい…