『娚の一生』が熱い今だからこそ読み返したいフケ専少女マンガの名作
「ぶ~け」という雑誌が大好きでした。もはや別マでは幼すぎて、だけど少女マンガは読みたくて…という女子の需要にしっかりと応えながらも、大人っぽくやや斜に構えた作品群が往時は何よりおしゃれであったのです。とうに休刊してしまいましたが。 そんな「ぶ~け」の看板作家と言えば吉野朔実先生と、こちらの松苗あけみ先生でありました。師匠・一条ゆかり先生に勝るとも劣らない華やかな画風と、少女マンガの枠を超えたギャグセンス。『純情クレイジーフルーツ』は、そんな松苗先生の出世作にして大ヒット作であります。 舞台は三流女子高・丸ノ内学園。実子、桃苗、沢渡、みよちゃんの仲良し4人組を中心に、花咲ける女子高生たちの楽しくて、アホらしくて、ちょっと切ない日々を描きます。本作の通奏低音となるのは、やや老け顔で一重まぶたが印象的な吉原実子の恋。担任・小田島先生に想いを寄せ続けるのですが、クールな先生はそれを鮮やかにかわし続けます。 小田島先生はいい家のボンボンで、作家で、タレントで、インテリジェンスにあふれたナイスミドル(死語)。そういえば最近そんなキャラクター…