めちゃくちゃ煩悩にまみれていた辛酸なめ子さんが試みた「無心セラピー」でわかったこと《インタビュー》
『無心セラピー』(辛酸なめ子/双葉社)
怒り、不安、焦り……、生きる上で負の感情を避けて通るのは難しいもの。辛酸なめ子さんの新刊『無心セラピー』(双葉社)は、少しでも心の状態を穏やかに、心を無に近づけることを目指した一冊。何かと不安の多い昨今、生きるヒントになりそうです。
『無心セラピー』では、いわゆる無心の代表格である座禅はもちろん、インスタ離れやスイーツ断ちをしてみたり、ゴミ拾いに無心を見出したり、日常のあらゆる行動の中で「無心」と向き合っています。辛酸なめ子さんに、無心セラピーの経験から見えてきたものについて伺いました。
不安なコロナ禍で心を落ち着かせる方法
――はからずも今、コロナ禍で心を落ち着けたいと思うことが増えました。『無心セラピー』について書き始めたのは、いつ頃からだったのでしょう?
辛酸なめ子さん辛酸なめ子(以下、辛酸) 2018年頃からだったと思います。当時から色々な煩悩をなくして、心身を身軽にしたいと思っていたんです。途中からパンデミックが発生して、もっと無心になるのを心掛けていかないと、やっていけないような感じになりましたね………