漫画家・清野とおるの愛読書は実録事件もの。「僕の知らない“圧倒的な現実”を知りたい」と選んだ2冊とは?【私の愛読書】
著名人の方々が、お気に入りの本をご紹介するインタビュー連載「私の愛読書」。今回ご登場いただいたのは、最新作『スペアタウン ~つくろう自分だけの予備の街~』(集英社)を刊行されたばかりの漫画家・清野とおるさん。「愛読書って自分の脳内と言いますか、手の内を見せるような恥ずかしさがありますよね……」と躊躇いながらも今回特別に教えてくださった本とは?
取材・文=ちゃんめい
実録事件ものの本が大好き 『罪を償うということ』が斬新である理由
『罪を償うということ自ら獄死を選んだ無期懲役囚の覚悟』(美達大和/小学館)
――早速ですが「愛読書」と聞いて思い浮かぶ本を教えてください。
清野とおる(以下、清野):僕は昔から実録事件ものの本が大好きで、今まで色々な本を読み漁ってきました。基本的には、ライターさんや記者さんの目線で取材をもとに事件や犯人、被害者を掘り下げていく形式がほとんどで、稀に加害者自らが犯した罪を独白するような本もありますけど、『罪を償うということ自ら獄死を選んだ無期懲役囚の覚悟』(美達大和/小学館)に関しても後者の部類の本です。でもこの本は、それま…