石田衣良が最新作で“異世界転生”を選んだのはなぜなのか? 小説ではなく漫画に挑戦した理由や今後の展開まで、赤裸々に語るインタビュー
直木賞作家である石田衣良さんが、初の漫画原作を手掛けたことで話題の『DT転生 ~30歳まで童貞で転生したら、史上最強の魔法使いになりました!~』の第一巻が3月8日に発売された。異世界に転生して魔法使いとなった主人公コウタの活躍が描かれているのだが、なぜ小説家が「異世界転生物語」を創作しようと思ったのか? 小説ではなく漫画だったのか? そのきっかけと、今後の展開について伺った。
■コロナ禍に始まった新たなチャレンジ
──石田さんは漫画原作を手掛けるのは初めてだそうですが、なぜ異世界転生物語にされたのでしょう?
石田衣良さん(以下、石田):始まりはね、コロナなんですよ。ウチは動画配信サービスにいっぱい入っているんですけど、外出禁止になったときに配信でめぼしいドラマと映画を見終わってしまって。でも辛気臭い小説を読むのも嫌だしなぁとなったときに、小説投稿サイトの「エブリスタ」でたまたま異世界ものを読んだんです。それで興味を持って異世界転生ものを探してみたら、アニメがたくさんあって、それを多いときは1日に7~8時間観ていましたね。
──そんなに長時間!
石田:たぶ…