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赤坂真理

職業・肩書き
作家
ふりがな
あかさか・まり

「赤坂真理」のおすすめ記事・レビュー

  • レビュー・書評

恋とは、セルフリスペクトとは…答えのひとつがここに

恋とは、セルフリスペクトとは…答えのひとつがここに

ジャーナリストである主人公・早川玲がコンビニの酒コーナーをうろついているところからこの作品は始まる。彼女の思考の流れがずっと追われるのだが、それは気の毒なほどけたたましく落ち着きがない。脳内の声はずっと彼女に語りかけ、ときに嘲り罵りつづける。声を聞きたくないために玲は不眠症になり、眠るためにアル中になり、さらには食べ吐きを繰り返すようになった。結果として肌も荒れ、美しさを保つことが困難になっていく。

最初はどちらもコントロールできると思っていたのにアルコールからも食べ吐きからも抜け出せずにいる。飲みたいという声と飲ませたくないという声、雑誌から溢れる情報の洪水、くだらない座談会に出席してしまったことへの悔恨。声から逃れるようにとりあえずレジに向かった彼女はある男を見かける。

「あれ、食べたい。」聞こえてくる声は、玲の意思。玲は男を目で誘う。男は彼女の手の甲をするっと擦って、外に出ていく。玲は、進行していた企画の取材相手からの待ち望んでいた電話に出ることもせず、彼について行ってしまう。男はフリーのトラック運転手だった。恋情と情事、暴走族上がりの男の話、…

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21世紀、世界に誇るべき日本文学の金字塔

21世紀、世界に誇るべき日本文学の金字塔

「著者の最高傑作」というコピーはよく見かけるが、この作品は、毎日出版文化賞と司馬遼太郎賞を受賞し、ダ・カーポのBook of the Yearにも選ばれた、正真正銘、21世紀の日本文芸界の最高傑作のひとつと言える。

タイトルから、また数々の紙誌書評により、この作品が戦後史―特にある種社会的タブーである天皇の戦争責任に触れていることはもはやよく知られている。著者の勇気、あるいは職業的責任感には私も感銘を受けた。が、“女性作家が天皇制について書いた”ことばかりがあまりにも取り上げられすぎているような気がする。批評を生業にしている人のなかにさえ、「天皇の降伏」という言葉に脳がフリーズしてしまったかのような文章を書いた人もいる。

この作品の素晴らしいところは、文学にしかできない表現に徹したところだ。主人公の意識の流れを緻密に描写するという手法。だから明晰夢が回想につながり、回想のなかで主人公は過去の自分と対話する。これは映画にはできない。マンガにもできない。文字だけを媒介にした小説という表現でしかできないことだ。だから「文学」なのだ。

メイン州のハイスクールに…

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「赤坂真理」の本・小説

ボンデージ・コミックス (二見文庫―クラシック・アート・コレクション)

ボンデージ・コミックス (二見文庫―クラシック・アート・コレクション)

作家
大類信
赤坂真理
出版社
二見書房
発売日
1992-01-01
ISBN
9784576920016
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