直木賞作家・千早茜が等身大の女性を書いた新作長篇! 40歳目前で離婚。さまざまな恋愛と結婚の価値観に触れ、たどり着いた答えは
「結婚」とはなんなのだろう。広辞苑は「男女が夫婦となること」とそっけなく、ほぼ同じ意味の「婚姻」を引けば「一対の男女の継続的な性的結合を基礎とした社会経済的結合で、その間に生まれた子どもが嫡出子として認められる関係」とあり、そりゃそうなん…
「結婚」とはなんなのだろう。広辞苑は「男女が夫婦となること」とそっけなく、ほぼ同じ意味の「婚姻」を引けば「一対の男女の継続的な性的結合を基礎とした社会経済的結合で、その間に生まれた子どもが嫡出子として認められる関係」とあり、そりゃそうなん…
天才調香師がさらりと語る植物の知識の奥深さに興味を惹かれ、そんな彼が作る「香り」を求める客たちの欲深さに圧倒された小説『透明な夜の香り』(集英社)の続編『赤い月の香り』(集英社)が発売された。作者は、『しろがねの葉』で第168回直木賞を受賞し…
深い悲しみに身を置きながら、生き長らえようとすることは容易ではない。人生とは難儀なもので、何かの拍子に、生きるのも地獄、死ぬのも地獄…という事態に陥ることがある。ひどい苦しみの最中、人はどのように己の人生と向き合うべきなのか――。 第168回直木…
振り返れば毎日、何らかの香りに包まれ、癒されながら生活しているように思う。朝は、コーヒーの香りで目覚め、出掛ける前にはお気に入りのピオニーの香水をひと吹き。お昼は焼きたてのパンの香りに誘われて、気がつけばパン屋に足を踏み入れているし、疲れ…
食の趣味が合うって大切だ。好きな食べ物をひとりきりで堪能するのも幸せだが、誰かと美味しさを共有できた時、幸せは何倍にも膨らむ気がする。私事で恐縮だが、結婚当初、夫と食の好みがことごとく合わないことに愕然とした記憶がある。特に好物の甘いもの…
『神様の暇つぶし』 ●あらすじ● 父を突然の事故で亡くした二十歳の大学生・柏木藤子。ある夏の夜、鋭利な刃物で切り裂かれ、腕を血まみれにした男と出会う。「でかくなったなあ」と呑気な声で笑った男は、死んだ父よりも年の離れた写真家・廣瀬全。恋愛なん…
久しぶりに会った男友達が、煙草を吸いながら「ウイスキーが好き」と言った。まだ22歳くらいの頃だ。いつ、どこでそんなことを教わったよ、と内心憤った。私は昔から、人がウイスキーを飲み始めるきっかけ、が気になってしょうがない。お酒を飲み始めたばか…
女子会にママ会と、女というのはいくつになっても集まっておしゃべりするのが大好きだ。仕事の話、美容やダイエットの話、好きな男性アイドルの話、そしてもちろん恋愛話と、話題は次から次へと尽きないものだが、とはいえリアルなセックスの話や、浮気や離…