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川瀬七緒

川瀬七緒 写真=冨永智子
職業・肩書き
作家、タレント・その他
ふりがな
かわせ・ななお

ジャンル

プロフィール

最終更新 : 2023-03-20

1970年、福島県生まれ。2011年『よろずのことに気をつけよ』で第57回江戸川乱歩賞を受賞し作家デビュー。『ヴィンテージガール 仕立屋探偵 桐ヶ谷京介』が第75回日本推理作家協会賞長編および連作短編集部門候補作となる。「法医昆虫学捜査官」シリーズの他、『革命テーラー』『クローゼットファイル』など著作多数。

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 ※本記事は、雑誌『ダ・ヴィンチ』2023年4月号からの転載になります。

 「これは、悪意を使って悪党を倒す話なんです」  川瀬さんの言葉どおり、『四日間家族』に登場する4人は到底善人とは言いがたい。主人公の夏美は、町おこしにかこつけて田舎町に入り込み、地域の男たちをたぶらかすサークルクラッシャー。あちこちで恨みを買い、今やヤクザに追われる身だ。長谷部は、骨の髄まで男尊女卑が染みついた60歳。経営していた町工場が潰れ、借金まみれになっている。スナックを営む千代子は、強欲な老女。コロナ禍でもこっそり店を開け、常連の老人たちを感染死させたとして遺族から賠償金を求められている。高校生の陸斗は、何も語ろうとしないが、生意気でつかみどころがない。そんな4人がネットで知り合い、集団自殺を企てるところから物語は一気に加速していく。

取材・文=野本由起 撮影=冨永智子

「彼らは悪人とまでは言えないものの、不愉快な人たち(笑)。年齢はバラバラですが、社会に馴染めず生きづらさを抱え、他人に本心を触らせない人たちの集まりです。特に夏美なんて、人を陥れることに喜びを感じる嫌…

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