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村山由佳

職業・肩書き
作家
ふりがな
むらやま・ゆか

プロフィール

最終更新 : 2021-07-20

1964年7月10日生まれ。東京都出身。恋愛小説を得意とする作家。立教大学文学部日本文学科を卒業後、不動産会社勤務や塾講師などを経て、1993年、『天使の卵ーエンジェルス・エッグー』(1996年、集英社)で小説すばる新人賞を受賞し、作家デビューを果たす。同作品は、1994年、NHK-FM「青春アドベンチャー」にて1994年に萩原聖人主演によりラジオドラマ化、さらに2006年には『天使の卵』のタイトルで映画化(松竹)もされた。2003年には、『星々の船』(2006年、文藝春秋)で直木賞、2009年には、大人の恋愛を真摯に描いた『ダブル・ファンタジー』(2011年、文春文庫)で「第4回中央公論文芸賞」、「第16回島清恋愛文学賞」、「第22回柴田錬三郎賞」を受賞した。なお、『ダブル・ファンタジー』では2018年、連続テレビドラマ化(WOWOW「土曜オリジナルドラマ」にて放送。全5話)もされた。近年では二度の離婚を経験し、新しいパートナーと暮らしながら、隔週パーソナリティーとして、NHK-FMラジオ番組『眠れない貴女へ』(2013年4月~)なども出演


『嘘 Love Lies』(2017年、新潮社)は、中学2年の仲良し男女4人組の当時と、大人になった現在のストーリーを描いた恋愛長編作品。『もみじの言いぶん』(2019年、ホーム社)は、自身の愛猫・もみじの視点から描き、Twitterで反響を呼んだフォトエッセイの書籍作品である。

その他の作品に、『もう一度デジャ・ヴ』(1993年、集英社)、『きみのためにできること Peace of mind』(1996年、集英社文庫)、『小説家ぶー子イギリスを行く・ぶー子のスケッチブック』(2000年、集英社)、『天使の梯子 Angel's Ladder』(2004年、集英社)、『ダンス・ウィズ・ドラゴン』(2012年、幻冬舎)など多数ある。

受賞歴

最終更新 : 2018-06-08

1991年
『いのちのうた』環境童話コンクール大賞

「村山由佳」のおすすめ記事・レビュー

村山由佳「25年やってきた今だから書けた」―― “黒村山”も封印した、恋愛文学の至芸『はつ恋』

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 村山由佳さんの新刊『はつ恋』(ポプラ社)は、千葉県南房総の海のそばの日本家屋で愛猫と暮らす小説家のハナと、大阪を仕事の基盤とする大工の一人親方・トキヲの物語。

 幼なじみのふたりは、40代で再会して恋人になった。ハナにとって、トキヲは何もかも安心して預けられる初めての相手。トキヲにとってハナは、幼い頃から憧れていた“初恋のハナ姉ちゃん”。アラフィフのふたりの何でもない日常には愛が満ち溢れ、読み終わると、人生にこんな時間が待っているなら、歳を重ねるのも悪くない、としあわせな気持ちになる。

 作家デビュー25周年記念作品でもある本作について、村山さんにお話を伺いました。

■「パートナーとのしあわせな日常を小説に」とのぞまれて

――この作品が生まれたきっかけから教えてください。

村山由佳さん(以下、村山) 企画の段階で編集者から、私と今のパートナーのしあわせな感じを小説で書いてほしい、と言われたんです。特別なことは起きないけれど、愛おしい日常をと。難しい注文でした(笑)。殺人事件も起きないし、途中でトキヲがモラハラ夫になるわけでもない(笑)。ただふたりの日…

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夫のやばい性癖、不倫 …ページを脱がせていくたびに増すエロス。 “オトナの性”を書いた文庫3選!【刺激度別】

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 恋しい人と想いが通じたそのあとに、軽く触れ合うだけのキスで済むはずがない! そんなふうに体をよじる大人の読者におくりたい、エロティックな文庫を3冊セレクト。秋の夜長は、こんな文庫をベッドに引き込み、密やかな愉しみにふけるのもおつなもの。ページを脱がせていくたびに、思いもよらない作品の素肌が見えてくるかも?

【刺激度初級★☆☆】実力派作家が描く恋と官能──『ラヴィアンローズ La Vie en Rose』

単行本『ラヴィアンローズ La Vie en Rose』(村山由佳/集英社)※文庫は9/20(木)発売予定

 言わずと知れた恋愛小説の名手、村山由佳。抑圧から解き放たれた女性の生と性を描き切り、ドラマ化もされた『ダブル・ファンタジー〈上〉〈下〉(文春文庫)』や、2組の夫婦の絆と性癖が絡み合う『花酔ひ(文春文庫)』(ともに文藝春秋)など、官能的な作品においてもさすがの手腕を見せつける。

 そんな村山作品が、また1冊、手に取りやすい文庫になる。現代日本の秘密の花園、そこでひとりの女が目覚める物語――『ラヴィアンローズ La Vie en Rose(集英社文…

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醸しだされていくエロス、水川あさみ圧倒の演技! 連続ドラマW『ダブル・ファンタジー』村山由佳インタビュー

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「何を書いてもいいのだと、私を自由にさせてくれた作品。これ以降、作家としての陣地がものすごく広がった気がします」という『ダブル・ファンタジー』刊行から9年。累計68万部超えのベストセラーは新たなステージへ。WOWOW「連続ドラマW」でのドラマ作品放送開始、続編『ミルク・アンド・ハニー』の刊行と、再び官能の世界へと誘う村山由佳さんにお話を訊いた。

村山由佳 むらやま・ゆか●1964年、東京生まれ。93年、『天使の卵 エンジェルス・エッグ』で小説すばる新人賞を受賞。2003年『星々の舟』で直木賞、09年『ダブル・ファンタジー』で柴田錬三郎賞、島清恋愛文学賞、中央公論文芸賞を受賞。『天使の柩』『La Vie en Rose ラヴィアンローズ』『嘘 Love Lies』『風は西から』など著書多数。   私自身が探っていった物語の発端もドラマの中に表現されていました

「“誰かを傷つけるのなら、そんな作品は書かなければいい”というのが、デビュー10年目くらいまでの私。それを大前提にしつつ、一方にいたのは“この一行があることで作品が凄みを持つ”と思うと書…

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「母の愛は異常だった」母との確執、放蕩の記録。人気作家の生々しい人生告白

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『放蕩記』(村山由佳/集英社)

先日、横浜駅の高島屋へと出向いた。愛用の鞄が古くなったためだ。いつものようにふらふらとその重厚な入口を潜ると、そこにはカーネーションの花束やドライフラワーが所狭しと並べられている。そうか、母の日か。

 母の日。母親に対して感謝や愛情を伝えるためのイベント。「母親には感謝している。だが同時に心のどこかで、複雑な感情を抱いてしまう」。そんな人も、案外少なくはないだろう。親子の関係とは、お涙頂戴の感動秘話でその全てを網羅できるほど単純なものではなかったりもするからだ。

 心温まる母娘の話も良いが、禍々しい毒花のような母娘の話にもスポットライトを当ててみたい。さまざまな形態の家族が存在するこの世の中、思いの外その需要は大きいのだと思う。

 そこで私はここに1冊の小説をご紹介したい。『放蕩記』(村山由佳/集英社)である。ご存じの方も多いかもしれない。娘の立場から、私小説的に母娘の確執を描き出した小説家村山由佳の名作だ。

 本書の主人公は夏帆という名前の女流作家。厳しい母親の下で育った彼女は、母親に対して常に複雑な感情を抱いている。高…

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水川あさみ「良い意味での不快感を」 村山由佳の衝撃作『ダブル・ファンタジー』実写ドラマ化

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『ダブル・ファンタジー』上(村山由佳/文藝春秋)

 村山由佳の官能ラブロマンス小説『ダブル・ファンタジー』の実写ドラマ化が決定。女の“性”を真正面から描いた同作の実写化に、ファンからは「めちゃくちゃヤバイ作品になりそう」「有料放送ならではかも。心に刺さるやつお願いします!」と期待の声が続出中だ。

 同作は、「第22回柴田錬三郎賞」「第4回中央公論文芸賞」「第16回島清恋愛文学賞」をトリプル受賞した衝撃作。物語は“性愛”を突き詰めた内容となっており、35歳の女性脚本家・高遠奈津の生き様が描かれている。

 不倫と性描写が話題となった原作には、「心の動きが丁寧に書いてあるから主人公に感情移入しやすい」「30代半ばでこのままでいいのかと考えた奈津の気持ちがよくわかる」「女性作家が描いているからこそ容赦なく、ただの不倫小説で終わっていない。欲望を解放することで揺れる女が、ものすごく等身大だった」と30代から40代の女性を中心に共感の声が。

 主人公・奈津を演じるのは、今年奈津と同年齢を迎える水川あさみ。水川は「女というものがもろに表立った作品」と感じているよう。…

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不倫の末は、地獄か自由か? どんな夫婦にも潜む「闇」と「転落」。日本のヤバ過ぎる夫婦問題を映し出す衝撃作!

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『La Vie en Rose ラヴィアンローズ』(村山由佳/集英社) 今年は年頭から芸能人の不倫報道が相次ぎ、おまけに都知事選の候補者にも不倫疑惑が物議を醸している。正直「またか」という気にもなるが、近頃はすぐに話題が離婚の泥沼へとすすむわけでもない。実際、世の離婚理由のトップ3は1位:性格の不一致、2位:生活費を渡さない、3位:精神的虐待(平成25年司法統計)と、こと妻からの離婚申し立て理由には「異性関係」は入っていない。むしろ注目なのは3位の精神的虐待(=モラルハラスメント)で、男性でも「異性関係」(3位)より上の2位だ。

このモラルハラスメント、ここ数年で「モラハラ」として急に一般化し、昨年の流行語大賞にもノミネート。70年代に比べると2倍になっているというが、急激に増加したというより、言葉が一般化することで「あ、私も被害者なのかも」と気がついた人が多いのが実態だろう。なぜならモラハラは、深刻な被害を受けていながらも、当事者が「被害者である」という認識を持ちにくく顕在化しないという「闇」を抱えているからだ。

一般的にモラハラの被害者は、言葉で…

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注目の新刊 『おいしいコーヒーのいれ方 Second Season Ⅷ 地図のない旅』 ダ・ヴィンチ2013年9月号

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花村家を訪れ、自分がかれんの兄であることを打ち明けた、「風見鶏」のマスター。一方、恋人のかれんを残してオーストラリアへ旅立った勝利が、突然日本に戻ってくる。シリーズのクライマックスへ向けて切ない運命が大きく動く、「おいコー」シリーズ待望の第18巻。

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「母がしんどい」「母が重い」娘が急増中

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 「母のこと、大嫌いでもいいですか?」――帯にこう銘打たれたコミックエッセイが、いま話題を集めている。

 『母がしんどい』(田房永子/新人物往来社)は、どんなことでも娘を支配したがり、しかも思い通りにならないと喚き散らすという母を持った著者が、母の束縛から自立するまでを描いた作品だ。Amazonの出版社コメントによれば、「自分とまったく同じ」「私だけじゃなかったんだ」という共感の声が届いている、という。    実は、母娘の関係を描いた作品は、近年とみに増えている。たとえば、村山由佳の『放蕩記』(集英社)は、長年にわたる母と娘の確執を描いた作品だし、直木賞を受賞した辻村深月の『ゼロ、ハチ、ゼロ、ナナ。』(講談社)では、過干渉な母と娘の関係性が重要なテーマとして登場。また、佐野洋子のエッセイ『シズコさん』(新潮社)では、“母親を好きになったことがない”というストレートな心情が綴られている。ノンフィクションの世界でも、カウンセラーである信田さよ子の『母が重くてたまらない―墓守娘の嘆き』(春秋社)や、精神科医の斎藤環が『母は娘の人生を支配する―なぜ「母殺し…

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朴 慶南
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ロマンチック・ポルノグラフィー (単行本)

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記憶の歳時記

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