日常を奪い社会を一変させる犯罪…「相棒」シリーズの脚本で知られる太田愛さん最新作は?
「相棒」シリーズの脚本で知られる太田愛さんが、作家としても注目を浴びるようになったのは4年ほど前。通り魔事件に隠された社会を揺るがす陰謀を描いたデビュー作『犯罪者 クリミナル』で鮮烈な印象を与えた。続く第2作『幻夏』では、司法や警察によって人生を狂わされた者の慟哭を描き、日本推理作家協会賞候補に。新刊『天上の葦』は、前2作でも活躍した興信所所長の鑓水七雄と所員・繁藤修司、刑事の相馬亮介の3人が、新たな事件に挑む。構想を考えはじめたのは数年前にさかのぼる。
太田 愛 おおた・あい●香川県生まれ。1997年、テレビシリーズ「ウルトラマンティガ」で脚本家デビュー。『TRICK2』、「相棒」シリーズなど刑事ドラマやサスペンスドラマの脚本も手がける。2012年、『犯罪者 クリミナル』(上・下)で小説家としてデビュー。続くシリーズ2作目に『幻夏』がある。
実社会で起きている異変。今書かないと手遅れに 「このところ急に世の中の空気が変わってきましたよね。特にメディアの世界では、政権政党から公平中立報道の要望書が出されたり、選挙前の政党に関する街頭インタビュー…