鈴木杏が書店で膝を抱えそうになるくらい痺れる本とは?
「もう、タイトルからメインディッシュですよね、江國さんの本って。ちょっと書店で膝を抱えちゃいそうになるくらい痺れます」 「小学4年生のときからずっとファン」という女優の鈴木杏さんが選んだ本は、江國香織の『抱擁、あるいはライスには塩を』(集英社)。柳島家という一家の、3代にわたる家族の物語だ。 「江國さんは恋愛の話ももちろんいいんですが、家族について描かれた話がすばらしいなあって。なかでも『抱擁~』は究極。出てくる一人ひとりが愛おしすぎて、読み進めるのがもったいない気持ちになりました(笑)」 祖母に両親、4人のきょうだい、さらには叔父や叔母も同居する柳島家は、独自の価値観の中で生きている。 「“お父さんなんだから××しなくちゃいけない”というような枠のない家庭で育つというのは、なんて素敵なことなんだろうと。両親の結婚外の恋愛にしても、ちょっと腹を括る感じがかっこいいというか。難しいことだけど、そんなふうに生きられたらいいなあ」 そんな鈴木さんが最近読んでいるのは、中上健次。主演した映画『軽蔑』の原作者でもある。 …