同じダークサイドの人間!? きっかけは“読者はがき”『ずっと、おしまいの地』刊行記念対談!【こだま×木下龍也】
今年8月に、エッセイ「おしまいの地」シリーズ最終巻となる『ずっと、おしまいの地』を刊行したこだまさん。それを記念して、シリーズ1作目に読者はがきを送っていたという歌人の木下さんとの対談が実現! 身近な出来事を短歌、エッセイそれぞれの切り口で発信しているお二人に、お互いの作品について、また“記憶が作品として生まれ変わる瞬間”について伺いました。
取材・文=野本由起 写真=菊池陽一郎
木下 自分では記憶にないのですが、僕はこだまさんの『ここは、おしまいの地』を読んで読者はがきを送ったらしいんです。さっき当時のはがきを見せてもらったら、「同じダークサイドの人間だなと思います」と書いてありました(笑)。 こだま 担当編集さんからその話を聞いて、すごく驚きました! 木下 『ここは、おしまいの地』は、たまたま書店で出合ったのですが、読んでみるとすごく胸に刺さって。書店の企画で選書を依頼された時も、この本をおすすめしました。 ――「おしまいの地」シリーズの第1作『ここは、おしまいの地』は、こだまさんが爪痕を残そうと思って執筆したエッセイだそうですね。 こだま…